2005 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞と微生物の相互作用による自然免疫系の活性化とその調節機構の解明
Project/Area Number |
14021110
|
Research Institution | KEIO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小安 重夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (90153684)
|
Keywords | ノックアウトマウス / pDC / IL-12 / インターフェロン / Pten |
Research Abstract |
これまでに、TLRなどを介して樹状細胞を刺激すると細胞内のPI3K活性の上昇が見られるが、活性化されたPI3KがIL-12生産を抑制すること、PI3Kの活性を阻害するとより多くのIL-12が生産される事を明らかにしてきた。さらに、PI3Kの逆反応を触媒するPtenを欠損する場合にはPI3K欠損とは逆にIL-12の生産が抑制されることが明らかになり、PI3Kの産物であるフォスファチジルイノシトール3リン酸によってIL-12発現が調節されることを明らかにした。今年度は、ウイルス感染初期にI型インターフェロンを生産する形質様樹状細胞において、PI3Kがサイトカイン発現にどのような役割を担うかを検討した。形質様樹状細胞をCpG-DNAで刺激した後にPI3Kの阻害剤で処理したところ、CpG-DNAの取り込みは抑えずにI型インターフェロンやIL-12の発現を抑制した。また、PI3Kノックアウトマウス由来の形質様樹状細胞をCpG-DNAで刺激した際にもI型インターフェロンやIL-12の発現が野生型の場合と比較して低いことが明らかになった。これらの結果から、骨髄系樹状細胞の場合とは逆に、PI3Kは形質様樹状細胞によるI型インターフェロンや]IL-12の発現を生に調節することが明らかになった。
|
Research Products
(3 results)