2002 Fiscal Year Annual Research Report
生命科学教育アニメーション教材の開発とインターネット公開による能動学習支援
Project/Area Number |
14022250
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
渡辺 淳 関西医科大学, 医学部, 助教授 (40148557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 臣司 藤田保健衛生大学短期大学, 教授 (90269671)
灰田 宗孝 東海大学, 医学部, 助教授 (20208408)
山田 久夫 関西医科大学, 医学部, 教授 (00142373)
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Keywords | インターネット / 生命科学 / 教材 / アニメーション / Web / 能動学習 |
Research Abstract |
児童・生徒・学生が能動的に生命科学を学習するためには、わかりやすく興味が持て、考えて理解することを直接支援でき、さらにいつでもアクセスできる教材が必要である。インターネットへの教材公開は、これらの条件をおおむね満たすことのできる好適な手法のひとつと考えられる。そこで、本研究では、生命現象をいくつかの系に分けてモジュール化し、それぞれの系ごとにweb教材を作成してインターネットに公開し、児童・生徒・学生の「自ら考え判断する」生命科学の学習を支援することを目指した。 生体制御系のうち、webページやアニメーションが威力を発揮し、児童・生徒・学生の知的好奇心を引き出しやすい学習項目として「免疫・アレルギー」、「循環」、「神経科学」を選んで基幹モジュールとした。また、それらの基盤となる「細胞とは?」、「タンパク合成」、「細胞による物質の食べ込み」をサブモジュールとした。 教材のインターネット公開については、その仕様を「ネットワークとパソコンがあれば、どこでも、誰でも教材を使えること」とし、具体的には、a)無料の閲覧ソフトが使用可能であること、b)狭い帯域、またはオフライン環境での利用に対応したversionも用意すること、c)プラットフォームを選ばないことの3点を目標とした。なお、公開に際し、著作権と利用権については、当面、GNU GENERAL PUBLIC LICENSE(GPL)に準拠することとした。 原を中心として「免疫・アレルギー」、灰田を中心として「循環」「神経科学」の各基幹モジュールについて、まず、比較的高度な内容を持つアニメーション主体の教材を作成した。サブモジュール教材については、山田と渡辺が作成を担当した。作成した教材を関西医科大学のwebサーバで試験公開し、教材改善のためのレビューをおこなった。また、一部は医学部・看護学部等の生命科学教材として講義・演習に実際に利用して、受講生からのレビューを受けた。。当初は、おもにレビューおよび実験授業用の講義ファイルとして教材を分散させて公開し、次に、これらをひとつのサイトに集約させた。これらの結果をもとに、基幹モジュールとサブモジュールとを組み合わせ、小学校高学年から中学生対象の、親しみやすいかたちとする作業に着手した。現在、「アレルギー」、「補体」、「循環」、「細胞とは?」、「タンパク合成」の各教材を、http://image2.kmu.ac.jp/risu/からインターネットに公開中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 渡辺 淳, 山田久夫, 片岡洋祐, 仁平美果, 高森康晴: "生命科学教材のインターネット公開による医学部学生の能動学習支援"平成14年度情報処理研究集会講演論文集. 14. 55-58 (2002)
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[Publications] 渡辺 淳, 夏住茂夫, 水口優志, 小森康央, 大槻英一, 仲野俊成, 木原 裕: "赤外線LANの医学教育および診療への利用に関する検討"医療情報学. 22. 190-191 (2002)
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[Publications] Y.Cui, Y.Kataoka, Q.H.Li, C.Yokoyama, A.Yamagata, N.Mochizuki-Oda, J.Watanabe, H.Yamada, Y.Watanabe: "Targeted tissue oxidation in the cerebral cortex induces local prolonged depolarization and cortical spreading depression in the rat brain"Biochem Biophys Res Commun. 300. 631-636 (2003)
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[Publications] Nihira M, Watanabe J, Takamori Y, Kataoka Y, Yamada H: "Relationship between proliferation of endoplasmic reticulum and induction of CYP2B 1/2 in liver lobules of phenobarbitai-treated rats"Acta Histochem Cytochem. 35. 239 (2002)