2002 Fiscal Year Annual Research Report
機器製造にみる在来技術と導入技術の融合過程の調査研究
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14023220
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
奥山 修平 中央大学, 法学部, 教授 (80257815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 修平 中央大学, 法学部, 教授 (90111244)
加賀美 鉄雄 中央大学, 法学部, 教授 (30119531)
菅原 彬洲 中央大学, 法学部, 教授 (80055235)
粟野 宏 山形大学, 工学部, 助手 (20202773)
兵藤 友博 立命館大学, 経営学部, 教授 (20278477)
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Keywords | 技術史 / 科学史 / 技術導入 / 技術移転 / 機器製造 / 洋学 / 蘭学 / 日本史 |
Research Abstract |
本年度の研究は、国内に現存する科学技術関連機器の内、本研究目的に沿った典型的なものを選択する作業を進めた。具体的には、これまでの研究成果を踏まえた文献資料調査と同時に、実地の調査を行った。そして選択した器物の具体的データの来歴・製造方法、関連文献の収集・解析を行い、そのために行う実地調査については、本年はこれまでに実績のある国内に重点を置いて進める。関連の研究者のみならず博物館・資料館の協力者の助けを得ることができ、効率的に研究を進めることができた。海外調査については次年度、次々年度が中心のため、確実な成果が得られるよう、その準備を進めた。ただ、これまでに研究実績のある台湾地域については海外調査を実施した(下記参照)。第一年度であるため、重点は文献収集・複写、器物・機器の調査、画像データ等のディジタル化に置くことになるが、それらの解析についても遅滞なく順次進めるよう努め、部分的ではあるがいくつかの論考の準備進められ、次年度早々には刊行される予定である。また得られたデータは、著作権等を尊重・勘案し、可能なものからインターネット上に公開し、成果を共有することに努め、その準備が行われた。 国内調査先については、全体行動として、滋賀・草津宿、長浜の鉄砲鍛冶、京都・琵琶湖疎水の調査を2003年2月に行った。また、各分担者が、長崎の西川如見資料、薩摩・集成館、武雄・歴史資料館、釜石・製鉄遺跡、大阪・住友精銅所、大阪・適塾などの調査をおこなっている。また、文献調査は、早稲田大学所蔵図書や立命館大学所蔵図書の閲覧・複写を行った。これらの多くはまだ予備調査の段階であるため、本格的な論考の発表は次年度になされる予定である。 なお、海外調査では、2002年9月9日から同13日にかけて台湾・台北他の調査を実施した。研究班の全体行動として行われたので、参加者は、奥山、菅原、本間、兵藤、粟野の5名が参加し、調査班顧問として、菊池俊彦氏(中央大学名誉教授)も参加した。 訪問先は、台北の故旧博物館、国立歴史博物館、台湾省立博物館、仇分の金鉱跡の調査、ジャンク貿易で栄えた淡水港、淡水のサント・ドミンゴ城(スペイン、オランダ、鄭成功、清朝、英国の施設として使用)、基隆港、二二八記念館、国父史蹟記念館などである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 奥山修平: "近代以前の日本の道路交通事情(刊行予定)"技術史(日本科学史学会技術史分科会機関誌). No.4. (2003)
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[Publications] 奥山修平: "近世造船史における外国技術の導入類型について(刊行予定)"大学論集. (2003)
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[Publications] 奥山修平: "鉄砲製造技術におけるねじ加工について(刊行予定)"イル・サジアトーレ. (2003)