2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14026065
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Research Institution | National Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
清野 透 国立がんセンター(研究所), ウイルス部, 部長 (10186356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 真子 国立がんセンター(研究所), ウイルス部, 研究員 (50283023)
温川 恭至 国立がんセンター(研究所), ウイルス部, 研究員 (80311372)
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Keywords | ヒトパピローマウイルス / 子宮頸がん / 不死化 / E6 / E7 / テロメラーゼ / PDZドメイン |
Research Abstract |
E6の新たな標的蛋白質として転写抑制因子NFX1とPDZドメインを持つPSD95(hDLG4遺伝子産物)を同定した。酵母two-hybridシステムを応用して転写抑制因子NFX-1がE6/E6AP複合体と結合することを見つけた。NFX1にはスプライシングの違いにより123kDaのNFX1-123と91kDaのNFX1-91の2つのアイソフォームが存在しNFX1-123はMYCと協調してhTERTの転写を促進するのに対し、NFX1-91はhTERTの転写を抑制し、E6/E6APにより特異的に分解促進された。すなわち、NFX1-91のE6/E6APによる分解促進がテロメラーゼ活性化機構の1つであることを明らかにした。HeLa細胞にE2を導入しE6,E7の発現を抑制するとhDLG4遺伝子産物(PSD95)は蓄積したが、HPV16陽性のSiHaやCaSkiではE2導入によっても蓄積は確認されなかった。正常子宮頸部上皮細胞でもPSD95は発現しておりHPV18のE6導入により著減する一方、HPV16のE6導入では微減にとどまった。PSD95はHPV18陽性HeLaでは分解促進され、HPV16陽性SiHaおよびCaSkiでは転写レベルで発現抑制されていた。PSD95をCaSki細胞に強発現させるとヌードマウスでの腫瘍原性が著しく低下し、hDLG4ががん抑制遺伝子である可能性が示唆された。また、子宮頸がんにおいてかなり特異的に高発現しているhWAPLがE6,E7により発現増加することより、あらたながん化機構の1つである可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)