2002 Fiscal Year Annual Research Report
チューブリンを分子標的とした抗腫瘍性植物成分の探索と開発
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14030002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 博史 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70220069)
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Keywords | チューブリン / 微小管 / 抗腫瘍活性 / 重合 / セイソウシ / 環状ペプチド / セロゲンチン / モロイジン |
Research Abstract |
微小管の重合および脱重合阻害作用をもつ化合物は新しいタイプの抗癌剤として注目されているにもかかわらず、その数および種類は限られている。本研究では、チューブリン重合阻害あるいは微小管脱重合阻害活性を指標としてスクリーニングを行い、新しい抗腫瘍物質の開発を目指して研究を展開した。以下に、本年度の研究成果の概要を報告する。 薬用植物の抽出物について、チューブリンを分子標的としたスクリーニングを行った結果、生薬セイソウシCelosia argenteaより3種の新規2環性環状ペプチド(セロゲンチンA〜C)を、既知関連ペプチド、モロイジンとともに分離し、構造を明らかにした。セロゲンチンCは、ビンクリスチンを上回る顕著なチューブリン重合阻害活性を示した。さらに、活性を指標として微量成分を精査した結果、新たにcelogentin D-HおよびJを単離し、構造を明らかにした。いずれのペプチドもvincristineに匹敵するチューブリン重合阻害活性を示した。これらcelogentin類は、MAPsなどの微小管重合タンパク質を取り除いた、精製チューブリンに対しても、強い重合阻害活性を示した。Celogentin類は、チューブリン重合阻害活性とともに解重合阻害活性も示した。
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