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2002 Fiscal Year Annual Research Report

PKCzetaを標的とした癌細胞浸潤抑制の試み

Research Project

Project/Area Number 14030076
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

古川 勝久  札幌医科大学, 医学部, 講師 (60244349)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 稔  札幌医科大学, 医学部, 講師 (60291556)
Keywordsスーパーオキシド / 癌転移 / 細胞運動 / PKC / Rho
Research Abstract

患者の死因の多くが転移によるものであり,有効な転移制御法の開発は癌研究の大きな目標である.これまで我々は活性酸素の中でも02-がマウス,ヒト癌細胞の浸潤,転移能を高めることを明らかにし報告してきた.一方,低分子量GTP結合蛋白質であるRhoファミリーのRho,Rac,Cdc42は細胞のアクトミオシン骨格を制御し転移,浸潤に促進的に作用していることが明らかとなっている.我々は02-刺激後の癌細胞の形態変化をきっかけとし,02-がPKCzetaを介してRhoファミリーを活性化することを見出した.そこで本研究ではPKCzetaからRhoファミリーへの活性化機序を明らかにすることを目的とし,さらにPKCzetaのdominant negative mutant cDNAを用い,癌の転移,浸潤を抑制する分子標的治療開発の可能性を検討した.02-はPKCzetaを活性化し,活性化したPKCzetaはRhoGDIと結合しこれをリン酸化した.RhoGDIのリン酸化に伴いRhoファミリーのRho,Rac,Cdc42はそれぞれRhoGDIから遊離し活性化された.PKCの阻害剤であるcalphostin C処理,Rhoの阻害剤であるC3酵素処理,あるいはRac1,Cdc42のdominant negative mutant遺伝子導入細胞においてはいずれも02-刺激を行っても細胞運動は亢進しなかった.
以上から02-PKCzeta-Rhoファミリー伝達経路が示された.PKCzetaのdominant negative mutant cDNAを遺伝子導入した細胞ではRhoファミリーの活性化は抑制され,02-刺激を行っても細胞運動は亢進しなかった.このことからPKCzetaは癌転移抑制の新たな分子標的と成りえると考えられた.

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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