2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14033238
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
古野 伸明 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80219120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中條 信成 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (90294876)
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Keywords | アフリカツメガエ / 卵形成 / 細胞周期 / mRNA / MPF / 細胞周期調節因子 / 翻訳調節 |
Research Abstract |
我々は、昨年までにWee1 mRNAの3'の非翻訳領域にその翻訳抑制のcis elementがある事を報告した。今年度は、他の11種類の細胞周期調節因子のmRNA量とタンパク質量を卵形成過程を通じて解析し、翻訳調節を受けているかどうかを調べた。MPFの構成因子であるサイクリンB2とCdc2は卵形成の初期から存在し、その量は卵形成の後期から急激に増加した。Cdc2のTyr15番目がステージIでリン酸化されているので、その時期からpre-MPFが形成されている事が示された。それぞれのmRNAは卵形成のステージIIIまで増加しその後一定であった。MPFの負の調節因子であるMyt1とChk1は卵形成の初期から存在し、その量は初期から急激に増加した。Cds1は初期から存在はするが、その量はステージIVまでほぼ一定でその後増加した。それぞれのmRNAはステージIIIまで増加しその後減少した。MPFの正の調節因子であるMEKは、卵形成の初期から存在し徐々に増加していった。MAPKとCdc25Cは、初期から存在するがその量はステージIIIまでほぼ一定でその後増加した。それらのmNAの量はステージIIIまで増加し、その後減少した。その他の因子として、サイクリンB1はステージVで初めて検出された。Nek2Bは、ステージIで僅かに検出されるがその量はステージVから増加した。Cdk2はステージ1から検出され徐々に増加していった。サイクリンB1のmRNAはステージIIIまで増加してその後一定であった。Nek2BとCdk2のmRNAはステージIIIまで増加しその後減少した。これらの結果から、pre-MPFがステージIから形成されている事、その負の制御因子が正の制御因子や他の因子より早く合成されているので、MPFが卵形成終了まで活性化しないようにしている事が示唆された。また、mRNA量の変化とそのタンパク質量の変化が一致しない事から、翻訳段階で調節されている事が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Furuno, A., Kawasaki, N.Sagata: "Expression of cell-cycle regulators during Xenopus oogenesis"Gene Expression Patterns. 1. 1-4 (2003)
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[Publications] Shimuta K, Nakjo, N, Uto K, Havano Y. Okazaki K. Saqata N: "Chk1 is activated transiently and targets Cdc25A for degradation at the Xenopus midblastula transition"EMBO J.. 21. 3694-3703 (2002)
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[Publications] Okamoto K, Nakajo N, Sagata N: "The existence of two distinct Wee1 isoforms in Xenopus : implications for the developmental regulation of the cell cycle"EMBO J.. 21. 2472-2484 (2002)