2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14034231
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関口 清俊 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (50187845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 紹良 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (40252720)
顧 建国 大阪大学, たんぱく質研究所, 助手 (40260369)
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Keywords | 上皮 / 細胞間接着 / テトラスパニン / CD151 / Cdc42 / Rac / 糸状仮足 / インテグリン |
Research Abstract |
テトラスパニンCD151は、インテグリンα3β1と複合体を形成し、上皮の細胞-細胞間接着面に局在するが、その機能はこれまで不明であった。我々は、CD151を培養上皮細胞に過剰発現させると、上皮細胞の細胞間接着が増強されることをこれまでに見いだしている。CD151過剰発現による細胞間接着の増強の分子機構を明らかにするため、抗CD151抗体を固相化した基質上に細胞を播種し、細胞応答を調べたところ、著明な糸状仮足の形成が誘導されることが判明した。この糸状仮足の誘導は、Cdc42の活性化に依存的におこり、プロテインキナーゼCの阻害剤で強く阻害された。また、CD151を過剰発現させた細胞では、Cdc42の活性化と並んで、Racも強く活性化されることがわかった。さらに、CD151過剰発現細胞では、細胞膜裏打ちアクチン線維束に結合したE-カドヘリン量が有意に増加していた。CD151の細胞内領域には、プロテインキナーゼCが結合することが最近報告されているので、CD151はプロテインキナーゼC依存的にCdc42をまず活性化し、それによって細胞間接着の初期過程の律速段階であるadhesion zipper形成を促進している可能性が考えられる。また、CD151はCdc42に引き続いてRacも活性化する。これには、adhesion zipper形成に伴うカドヘリンのホモフィリックなtrans結合も関与していると推定される。Racの活性化は細胞膜裏打ちアクチン線維束の形成を亢進し、この細胞膜裏打ちアクチン線維束へのカドヘリンの結合が増加することによって、カドヘリン依存的な細胞接着がより強化されるものと推定される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Gu, J.他: "Laminin-10/11 and fibronectin differentially prevent apoptosis induced by serum removal via PI3-kinase/Akt-and MEK1/ERK-dependent pathways"J. Biol. Chem.. 277. 19922-19928 (2002)
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[Publications] Petajaniemi, N.他: "Localizatiion of laminin α4-chain in developing and adult huma tissues and laminin-8 in the adhesion of endothelial cells"J. Histochem. Cytochem.. 50. 1113-1130 (2002)
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[Publications] Gu, J.他: "Matrix metalloproteinase-2 is involved in A549 cell migratioin on laminin-10/11"Biochem. Biophys. Res. Commun. 296. 73-77 (2002)
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[Publications] Fukuda, T.他: "Mice lacking the EDB segment of fibronectin develop nomally but exhibit reduced cell growth and fibronectin matrix assembly in vitro"Cancer Res.. 62. 5603-5610 (2002)
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[Publications] Katayama, M.他: "Leminin-5 γ 2-chain fragment in circulation : a prognostic indicator of epithelial tumor invasion"Cancer Res.. 63. 222-229 (2003)
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[Publications] Niimi, T.他: "Identification of an upstream enhancer in the mouse laminin α1 gene defining its high level of expression in parietal endoderm cells"J. Biol. Chem.. 278(in press). (2003)