2005 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアtRNA遺伝子突然変異導入マウスの病態解析と遺伝子治療
Project/Area Number |
14035101
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
林 純一 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (60142113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 成男 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (00125832)
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Keywords | ミトコンドリア遺伝子病 / マウス突然変異型mtDNA / 病態モデルマウス(ミトマウス) / 受精卵遺伝子治療 |
Research Abstract |
研究成果(1)Sato, A. et al. Gene therapy for progeny of mito-mice carrying pathogenic mtDNA by nuclear transplantation Proc.Natl.Acad.Sci.USA 102:16765-16770, 2005 昨年9月にイギリスのニューカスル大学でミトコンドリア病治療を目的としたヒト受精卵核移植が認可され話題になった。しかし、ヒトで受精卵の核移植を行う前に実験動物を用いることできちんとした条件設定や基礎研究を行うべきである。本研究はこの問題を解決するため、われわれが以前(2000年)世界で初めて作製したミトコンドリア病の病態モデルマウスの受精卵を用いて受精卵核移植を行った。その結果、受精卵核移植がミトコンドリア病の遺伝子治療法として極めて有効であることを実験動物を使って世界で初めて証明することができた。 なおこの報告は、05年11月8日に読売新聞の夕刊、東京新聞、日経産業新聞など4社の朝刊、11月11日に朝日新聞の夕刊で報道された。 研究成果(2)Sato, A. et al. Rare creation of recombinant mtDNA haplotypes in mammalian tissues. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 102:6057-6062, 2005 異なるmtDNA haplotypeを持つ病態モデルマウスを新たに作成することにより、これまで長年議論のあった哺乳類mtDNA間に組換えがおこるか否かの問題に決着を付けた。実際には我々が予想した通り組換えはほとんどおこらないことが立証された。 研究成果(3)Kasahara, A. et al. Generation of trans-mitochondrial mice carrying homoplasmic mtDNAs with a missense mutation in a structural gene using ES cells. Hum.Mol.Genet. 15:871-881, 2006 ES細胞を用いて別の遺伝子に病原性突然変異を持つ新しいミトコンドリア病の病態モデルマウスの作出に成功した。この技術をさらに活用すると今後mtDNAの様々な遺伝子に突然変異を生じたモデルマウスの作出が可能になる。
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Research Products
(19 results)