2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14035103
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
剣持 直哉 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 助教授 (00133124)
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Keywords | リボソーム / リボソーム病 / リボソームタンパク質 / 疾患原因 / RPGデータベース / snoRNA / ゼブラフィッシュ / ダイヤモンド・ブラックファン貧血 |
Research Abstract |
本研究は、リボソームの異常に起因する新たな疾患群「リボソーム病」を確立し、その発症機構を分子レベルで解明することを目的とする。 1.RP遺伝子データベースRPG(http://ribosome.med.miyazaki-u.ac.jp)の充実を図った。平成18年3月現在、真核生物10種、古細菌4種、真正細菌4種のRP遺伝子のデータを公開している。また、データ形式をXMLフォーマットに統一しデータの汎用性を高めた。 2.核小体低分子RNA(snoRNA)の情報を収集しデータベース化した。snoRNAはリボソームRNAの修飾に関わっており、リボソームの機能発現に重要な役割を担っている。現在、10種類の生物から集めた357個のsnoRNAに関するデータを公開している(snoOPY, http://snoopy.med.miyazaki-u.ac.jp/)。 3.RP遺伝子の発現プロファイルとプロモーター構造に関するデータを、マウスも含めて網羅的に比較解析した。その結果、SP1,NRF, YY1などの転写因子がRP遺伝子の協調的な発現に深く関わっていることを明らかにした。 4.細胞質とミトコンドリアのRP遺伝子の構造を比較し、進化の過程におけるイントロンの挿入と欠失の様子を調べた。その結果、現存するミトコンドリアRP遺伝子のイントロンは、真核生物になってから獲得されたものであることが明らかになった。 5.ゼブラフィッシュの受精卵にモルフォリノ修飾アンチセンスオリゴを注入し、標的RP遺伝子のmRNAの翻訳を阻害した。これを系統的に実施し、種々のRP遺伝子に対する機能阻害を個体レベルで観察した。さらに、DNAチップを用いた解析により、RP遺伝子の翻訳阻害により発現に影響を受けた遺伝子を同定した。
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Research Products
(3 results)