2004 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア翻訳系の特異な分子間ネットワークと機能特性
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14035206
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 公綱 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物情報解析研究センター, 研究センター長 (00134502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 典弘 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (60132982)
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Keywords | ミトコンドリア / tRNA / アミノアシルtRNA合成酵素 / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
本研究は翻訳過程における未解決の根本問題を、動物ミトコンドリア(mt)の翻訳装置の特殊性を活用することにより解明しようとするものである。ミトコンドリアセリルtRNA合成酵素(SerRS)は、共通構造のもたない2種類のセリンtRNAを認識する酵素である。これまでの我々の研究でこの酵素はそれぞれのtRNAを異なる機構で認識していることが示されており(dual mode recognition)、酵素学的な見地からも構造解析の興味深い対象である。本年度は、SerRSの結晶条件を検討し、二つの条件で構造解析に十分な大きさの結晶を得た。シンクロトロンで測定を行ったところ、そのうちの1つの結晶が1.57Åの回折が得られ、molecular replacementによる構造解析に成功した。ホモダイマーであり、Cドメインの触媒中心には基質であるセリンとATPが反応したセリルアデニレートがはっきりと観測することができた。また、興味深いことに、アミノ酸配列レベルではホモロジーの低かったNドメインに、すでに構造が解明されている好熱菌の酵素と同様、特徴的な長いαhelixが存在していた。されに、N末には特徴的なαhelix(Distal helix)が1本追加されていた。このDistal helixはもう一つのモノマーのC末テイルと特徴的な水素結合を形成していた。系統的に変異を導入した組換えSerRSを用いた生化学的な実験により、Distal helixとC末テイルの保存残基が2つのtRNAの認識に強く関与していることが示された。さらに、2種類のセリンtRNAの認識に関与するアミノ酸残基に明確な相違が見られたことから、この酵素は2つのtRNAを異なる認識様式で結合するdual mode recognitionが構造生物学的に示すことができた。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Mitochondria-specific RNA-modifying enzymes responsible for the biosynthesis of the wobble base in mitochondrial tRNAs : Implications for the molecular pathogenesis of human mitochondrial diseases.2005
Author(s)
Umeda, N., Suzuki, T., Yukawa, M., Ohya, Y., Shindo, H., Watanabe, K., Suzuki T
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Journal Title
J.Biol.Chem 280
Pages: 1613-1624
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[Journal Article] Codon-specific translational defect caused by a wobble modification deficiency in mutant tRNA from a human mitochondrial disease2004
Author(s)
Kirino, Y., Yasukawa, T., Ohta, S., Akira, S., Ishihara, K., Watanabe, K., Suzuki, T.
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Journal Title
Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 101
Pages: 15070-15075
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