2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14035210
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 洋一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90323568)
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Keywords | snoRNA / snoRNA / 古細菌 / イントロン / RNA生合成 / ユーグレナ / テロメラーゼ / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
核小体低分子RNA-蛋白質複合体(snoRNP)は、真核生物のリボソームRNAや種々のRNAの生合成に関わっている。しかし、snoRNPの蛋白質成分については、一部を除き十分な生化学的、構造生物学的解析はなされていない。一方、我々は、古細菌ゲノムの解析から、box H/ACA snoRNPの4つの蛋白質サブユニットのうち、まだ同定されていなかった2つのホモログ蛋白質の遺伝子を同定した。さらに、4つのサブユニットのうちの一つCbf5Pの遺伝子に古細菌の蛋白質遺伝子としては初めてイントロンがあることを発見した。好熱性古細菌の蛋白質は、真核生物のものと比べて、熱安定性が高く、大腸菌などの発現系で活性を持つ形で大量発現させることも容易と考えられる。しかし、古細菌box H/ACA snoRNPホモログはまだ、生化学的には同定されていなかった。そこでsnoRNPホモログをタンパク質レベルで同定するため、既知の4種の古細菌box H/ACA snoRNP蛋白質ホモログの配列から、合成ペプチドを調製し、これらを抗原とした特異的抗体を調製した。これらの抗体のうち、Cbf5PのN末端領域およびC末端領域に特異的な抗体は、イントロンが除去されたmRNAにコードされるタンパク質の推定分子量と近い、同一の移動度を示すタンパク質と反応した。この結果は、スプライシングを受けた古細菌mRNAが確かに翻訳されていることを示した初めての例である。またこの結果は、古細菌box H/ACA snoRNP蛋白質ホモログを生化学的に同定した初めての例である。一方、私はカナダダルハウジー大学との共同研究で、単細胞真核生物ユーグレナのsnoRNPホモログをクローニングし、これらに対する抗体を用いて、snoRNAを含むsnoRNPの免疫沈澱に成功した。この条件は今後の古細菌snoRNPの調製の際、非常に参考になると思われる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Ohtsuki T, Sato A, Watanabe Y, Watanabe K: "A unique serine-specific elongation factor Tu found in nematode mitochondria"Nature Structural Biology. 9(9). 669-673 (2002)
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[Publications] 渡邊洋一, 横堀伸一, 河原林裕: "原核生物遺伝子のイントロン-古細菌蛋白質遺伝子のイントロンの発見-"蛋白質・核酸・酵素. 47(7). 833-836 (2002)
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[Publications] Watanabe Y, et al.: "Introns in protein-coding genes in Archaea"FEBS Letters. 510(1-2). 27-30 (2002)
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[Publications] Suzuki, T., Ohtuski, T., Watanabe, Y., et al.: "Cell-free translation system"Springer. (2002)