2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14035242
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阿形 清和 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (70167831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 輝 独立行政法人理化学研究所, 生殖系列研究チーム, チームリーダー (90323245)
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Keywords | RNA / 転写後調節 / 幹細胞 / 神経細胞 / 生殖細胞 / プラナリア / non-coding RNA / RNAi |
Research Abstract |
本研究では、発生や再生現象に見られる転写後のRNAの翻訳調節について、その生物学的意義を明らかにするとともに、その調節メカニズムとRNAの情報ネッワークを分子レベルで明らかにすることを目的としている。翻訳調節が活発に行われていると考えられている幹細胞と生殖細胞を中心に解析をおこなっている。本年度においては、プラナリアの脳の再生において、脊椎動物の神経の幹細胞で特異的に発現しているRNA結合タンパク質musashiのプラナリアでの機能解析を行った。プラナリアより3種類のmusashiホモログを単離し、それらの発現を調べるとともにRNAiによる機能阻害実験を行った。musashiホモログはプラナリアでは分化した神経細胞で発現しており、増殖性の細胞やX線に感受性の幹細胞での発現は観察されなかった。これらの結果は、われわれが脳の進化の仮説として提案しているプラナリアには神経幹細胞が進化していないのではないかという仮説を支持する結果と考えられる。では、原始的な生き物ではmusashiはどのような機能をもっていたのであろうか。機能阻害実験を行ってみたものの、単独のRNAiでも、2種や3種を組み合わせたRNAiでもわれわれの調べられ解析手段の範囲では、残念ながら顕著な表現型は得られなかった。
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Research Products
(3 results)