2004 Fiscal Year Annual Research Report
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14035246
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
松藤 千弥 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50192753)
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Keywords | アンチザイム / 翻訳フレームシフト / 促進配列 / レトロウイルス / 分裂酵母 / リポゾームRNA / Nonsense-mediated mRNA decay / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
1.アンチザイム翻訳フレームシフトの分子機構解析: (1)アンチザイムフレームシフト部位上流の促進配列を、レトロウイルスの-1翻訳フレームシフト信号と融合させたキメラ体の翻訳フレームシフト効率およぴポリアミンヘの応答を解析し、上流促進配列が-1フレームシフトに対しても一定の促進効果を有することを明らかにした。これは上流促進配列がリボソームとの相互作用によって効果を示すことを示唆する。しかし、当該配列およびその相補配列を持つ短鎖RNAの添加はフレームシフト効率に特異的影響を与えなかった。 (2>引き続きCAN1を指示遺伝子とする分裂酵母のフレームシフト検出系において、リボソームRNA(rRNA)、翻訳終結因子およびリボソームタンパク質(S12など)の優性抑圧変異体のスクリーニングを進めたが陽性クローンは得られていない。また分裂酵母rRNA変異体の遺伝子破壊のため、第III染色体両テロメア領域rRNA遺伝子クラスターの近位側への相同組換えによるloxP配列導入を進めている。 (3)Nonsense-mediated mRNA decay (NMD)変異体として、相同組換えにより分裂酵母UPF3遺伝子破壊株を作成した。現在分裂酵母においてNMDを検出するための指示遺伝子を検索中である。 2.新たな翻訳リコーディング配列の検索:上記UPF3遺伝子破壊分裂酵母株においてmRNA量が増加する遺伝子の中にリコーディング配列が含まれている可能性があるため、全ゲノムをほぼカバーする5000遺伝子の発現アレイによって遺伝子破壊株と対照株の発現比較を行った。複数の候補遺伝子についてリコーディングの可能性を検討中である。 3.アンチザイム・ノックアウトマウス細胞株の準備:アンチザイム1および2遺伝子の二重変異体細胞作製を目的として、交配によりC57BL/6遺伝背景を持っダブルヘテロ接合体を得た。
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Research Products
(5 results)