2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14036216
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
町田 泰則 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80175596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 宜久 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20335011)
町田 千代子 中部大学, 応用生物学部環境生物科学科, 教授 (70314060)
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Keywords | 葉の発生分化 / 左右相称性 / ホメオボックス遺伝子 / 転写遺伝子 / 植物ホルモン |
Research Abstract |
葉は、茎頂メリステムから分化する器官であり、長軸方向にそって托葉、葉柄、葉身という3つの構造からなり、葉身は扁平で裏表があり左右相称的な形態をしている。我々は、このような、葉の発生分化の仕組みを明らかにするために、葉の左右が非対称になったシロイヌナズナのASYMMETRIC LEAVES1(AS1)とASYMMETRIC LEAVES2(AS2)遺伝子の変異体を研究している。本年度の目的は、(1)AS1/AS2クラス1 knox遺伝子の機能を明らかにすること、(2)knox以外のAS1,AS2の上流や下流で機能する新奇な遺伝子を、分子遺伝学的に同定、単離すること、(3)葉の表側化と裏側化の分化における機能を解明すること、(4)AS2遺伝子以外のAS2/LOBファミリーのメンバー(シロイヌナズナには41個存在する)の機能の研究をスタートすることであった。本年度は次のようなことが明らかにされた。1.as1(あるいはas2)変異体に、Class 1 konxの3つのメンバー(BP, KNAT2,KNAT6)の変異を導入し、多重変異体を作り、表現型と関連している遺伝子の発現を解析した。その結果、as1,as2のほとんどの表現型が、これらのknoxの異所的発現と関連していることがわかった。2.as1とas2の抑圧変異体の分離を試みたが、成功しなかった。しかし、変異を亢進する変異体は多数得られた。現在、それらの表現型を整理すると同時に、遺伝子をクローニングしている。3.AS1,AS2は、ヒストン脱アセチル化酵素遺伝子(HDT1,HDT2)とともに、表側化と裏側化を支配しているミクロRNAの生成を負に制御していることを示した。4.AS2以外のメンバーの発現と機能を解析し、オーキシンやサイトカイニンとの関連があるものが見いだされた。
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Research Products
(10 results)