2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14036222
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
田坂 昌生 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (90179680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深城 英弘 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (80324979)
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Keywords | 高等植物 / シロイヌナズナ / 茎頂分裂組織 / CUC1 / CUC2 / 転写因子 |
Research Abstract |
植物は上下軸とそれに直交する同心円状の軸を組合わす事で基本的な体作りを行っているとうまく説明できる。そして、この2軸は胚発生過程で確立する。また、この過程で上下軸にそって胚軸と幼根の先端に分裂組織ができ、発芽後これらの分裂組織から新たな器官が次々と作られる。本研究は植物における体作りの基本的な分子機構、特に茎頂分裂組織(SAM)形成の分子機構の解明と、胚における上記の2軸と双子葉植物が2枚の子葉を線対称に生じる機構に関する分子的実体の解明をシロイヌナズナを材料にめざす。胚発生過程および不定芽形成過程で、CUC1(CUp)-shaped Cotyleon 1)とCUC2の転写因子が遺伝学的に下流に存在するSTM(ShooTMeristemless)の発現を調節する事によりSAM形成を促す事を既に示唆した。さらに、2重変異株の芽生えで子葉が融合するが単独変異株の芽生えの子葉は正常である事を示した。本年度は主としてcuc1やcuc2の単独変異株を変異原処理し、融合した子葉を持つエンハンサーラインに関する研究を行った。現在までに、cuc2エンハンサーが14ライン取られておりそのうち7ラインはcuc1の新しいアリルである。残り7ラインの内4ラインは同じ遺伝子の変異であった。これをクローニングした所NACドメインを含む新規の遺伝子でありCUC3と名付けた。残りの一つはGNOMの弱い変異であった。さらに、残り2つは同じ遺伝子の変異であり、新規の遺伝子の可能性が高い。一方、cuc1のエンハンサーを現在3つ解析しており、1つはPIN1、1つはGNOM、残りの1つは新規の遺伝子の可能性が高い。現在、更に新しいエンハンサーを探すと共に、これらのラインの分子遺伝学的な解析を進めている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fukaki, H., et al.: "Lateral root formation is blocked by a gain-of-function in the SOLITARY-ROOT gene of Arabidopsis"The Plant Journal,. 29. 153-168 (2002)
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[Publications] Kato T.et al.: "SGR2, a phospholipase-like protein, and ZIG/SGR4, a SNARE, are involved in the shoot gravitropism on Arabidopsis"Plant cell. 14. 33-46 (2002)
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[Publications] Morita M.T., et al.: "Involvement of the vacuole of the endodermis in the early process of shoot gravitropism in Arabidopsis"Plant cell. 14. 47-56 (2002)
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[Publications] Aida M.et al.: "Roles of PIN-FORMED1 and MONOPTEROS in Pattern Formation of the Apical Region of the Arabidopsis Embryo"Development. 129. 3965-3974 (2002)
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[Publications] Daimon Y.et al.: "The CUP-SHAPED COTYLEDON genes promote adventitious shoot formation on calli"Plant Cell and Physiology. 44. 113-121 (2003)