2003 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質の変性・凝集とシャペロンによる再生・脱凝集
Project/Area Number |
14037217
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉田 賢右 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90049073)
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Keywords | 分子シャペロン / シャペロニン / GroEL / プリオン |
Research Abstract |
1.シャペロニンGroELの機能解析に関しては以下の解明を行った。 ・フッ化ベリリウムを使って、シャペロニン(GroEL・GroES)の中間体を捕捉した。これは内部に基質蛋白質を含んでおり、GroESが解離しないので、内部の基質蛋白質の変性あるいは再生状態を検定できる。 ・好熱菌Thermus thermophilusから精製されるシャペロニン複合体のX線結晶構造をさらに精密化したところ、リングは正確な7角形ではなく、ゆがんだ7角形となっていることがわかった。これが、結晶化にともなうアーテファクトかどうか、さらに調査を続けている。さらに、このシス空洞の中に含まれる基質蛋白質を数十種類同定した。先に報告されていた大腸菌のものと共通のものは少なかった。 2.好熱菌Thermus thermophilusのトリガーファクターが、亜鉛イオン依存性のシャペロンであることを発見した。また、トリガーファクターと変性GFPの安定な結合物を単離した。 3.我々が開発した1線維直接観察法によって、酵母のプリオンSup35の線維に分子シャペロンHsp104が結合し、線維を切断するという示唆をえた。 4.好熱菌Thermus thermophilusのClpBの結晶構造を明らかにした。2つのATP結合部位の間の長い挿入配列は、長大なアルファヘリックスを形成していた。このヘリックスを架橋によって固定するとClpBの脱凝集活性は消失したので、このヘリックスは機能中に動くことが予想された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Motojima, F., Yoshida, M.: "Discrimination of ATP, ADP, and AMPPNP by Chaperonin GroEL : hwxokinase treatment revealed the exclusive role of ATP"J.Biol.Chem.. 2278. 26648-26654 (2003)
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[Publications] Lee, S., Sowa, M.E., Watanabe, Y., Sigler, P.B., Chiu, W., Yoshida, M., Tsai, F.T.F: "The Structure of ClpB : A Molecular Chaperone that Rescues Proteins from an Aggregated State"Cell. 115. 229-240 (2003)
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[Publications] Suno, R., Taguchi, H., Odaka, M., Yoshida, M.: "Trigger Factor from Thermus thermophilus Is a Zn^<2+-> Dependent Chaperone"J.Biol.Chem.. 279. 6380-6384 (2004)