2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14037256
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
小椋 光 熊本大学, 発生医学研究センター, 教授 (00158825)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 邦俊 熊本大学, 発生医学研究センター, 助教授 (90212290)
|
Keywords | AAAタンパク質 / 分子シャペロン / ATP依存性プロテアーゼ / ATPase / トランスロケーション / 線虫 / タンパク質凝集体 / 微小管 |
Research Abstract |
AAA型シャペロンの共通分子基盤である、ATP加水分解機構、基質タンパク質のトランスロケーション機構について解析し、AAAプロテアーゼFtsHと線虫のホモログとのキメラタンパク質の解析から、基質ポリペプチドの分解がATPの結合だけで起こるという結果を得た。これは、ATPの加水分解非依存的トランスロケーションの可能性を示唆する知見である。一方、線虫のp97についてin vitroで、タンパク質の凝集体形成を抑制するシャペロン活性を認めた。特に線維状の凝集体の形成が強く阻害された。p97の欠失変異体の解析から、p97は小胞体関連分解に関わるほか、雌雄同体株において精子形成から卵母細胞形成へのスイッチングや減数第1分裂の進行に働くこと、さらに生殖腺形成にも関与することを明らかにした。減数分裂の進行においては、p97-Ufd1-Npl4複合体が染色体の凝集に重要であることを明らかにした。また、p97のアダプタータンパク質で線虫に6種類存在するUBXタンパク質の時空間的発現制御について解析した。線虫のspastinホモログSPAS-1およびヒトkataninについて微小管への作用を解析した。SPAS-1については、培養細胞で強制発現することにより、微小管の消失を観察した。Walkerモチーフの変異体やATPaseリングの中央の孔の保存された芳香族残基の変異体の強制発現では微小管の消失が認められず、SPAS-1の活性にATPaseやボアの重要性が示された。Kataninについては蛍光顕微鏡下で微小管の切断を観察した。SPAS-1についても精製タンパク質を用いて微小管の切断を確認中である。
|
Research Products
(7 results)