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2002 Fiscal Year Annual Research Report

ポリマーグラフトカーボンブラックナノ複合体からの新規内分泌撹乱物質センサーの創製

Research Project

Project/Area Number 14042213
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

坪川 紀夫  新潟大学, 工学部, 教授 (20018675)

Keywordsカーボンブラック / 表面グラフト / 内分泌撹乱物質 / ナノ複合体 / 電気抵抗値 / センサー / ブロックコポリマー / 放射線グラフト
Research Abstract

本研究では、組成の異なるポリアミドとポリエチレンオキシドとのブロック共重合体(PA-b-PEO)をグラフトしたCBから作製した複合体の電気抵抗値の溶媒蒸気やフェノール類が溶解した溶液に対する応答性について検討し、以下の成果が得られた。
1.PA-b-PEOを吸着させたCBにγ線をPA-b-PEOの融点以上で照射すると、粒子表面へのグラフト反応が進行することを明らかにした。また、この様な系におけるグラフトは、γ線照射により生成したPA-b-PEOのポリマーラジカルが、粒子表面で捕捉されることに起因することを解明した。
2.PEO組成の多いPA-b-PEOをグラフトしたCBから作製した複合体の電気抵抗値は、エタノール蒸気中で著しく増大し、空気中へ戻すと初期抵抗値に復帰することが分かった。また、この様な蒸気応答性には優れた再現性が認められた。
3.PEO組成の多いPA-b-PEOをグラフトしたCB複合体を各種溶媒を溶解させたヘキサン溶液中へ浸したときの電気抵抗値の応答性について検討した。その結果、この様な複合体はヘキサン中に溶解したクロロホルム、エタノール、及びフェノールに応答することが分かった。
4.PEO組成の少ないPA-b-PEOをグラフトしたCB複合体の電気抵抗値は水中に溶解したクロロホルム、フェノール、及びクレゾールなどに応答することが分かった。さらに、ジオクチルフタレートやペンタクロロフェノールなどの内分泌撹乱物にも応答することが分かったが、感度は余り大きくなかった。
以上のことから、この様なブロックコポリマーをグラフトしたCBから作製した複合体は、新規の機構で動作し、しかも安価な内分泌撹乱物質をはじめ各種物質のセンサー材料として利用できる可能性のあることが明らかとなった。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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