2002 Fiscal Year Annual Research Report
電解反応を利用する含フッ素複素環化合物の選択的合成
Project/Area Number |
14044024
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
淵上 寿雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10016701)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
跡部 真人 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (90291351)
|
Keywords | 電解フッ素化 / 含フッ素複素環化合物 / 含フッ素アミノ酸 / フルオロチアゾール / ジフルオロチアゾリン / 生理活性物質 / 選択的フッ素化 / フッ化物塩 |
Research Abstract |
含フッ素複素環化合物は生理活性物質として有用であるが、その合成法は一般に複雑であり、より効率的な合成法の開発が望まれている。本研究では電解反応を利用することにより多元素系含フッ素複素環化合物の合成法を開拓しようとしたものであり、所期の目的を充分に達成できた。 (1)芳香族複素環化合物の選択的電解フッ素化 芳香族複素環化合物の選択的フッ素化は従来極めて困難とされてきたが、チアゾールが電解フッ素化により相応するモノフッ素化体とジフッ素化体を与えることを初めて見い出した。一方、オキサゾールはジフッ素化体のみを与え、チアゾールとはフッ素化の位置選択性が異なることが分かった。両者の反応性の差は芳香族安定性に起因するものと思われる。 (2)硫黄、窒素、酸素などを含む複素環化合物の選択的電解フッ素化 縮合型複素環化合物の位置選択的電解フッ素化の電解条件を検討、最適化し、含フッ素多元素複素環化合物の効率的な新規合成法を開発した。また、有機溶媒を全く用いない難酸化性含酸素複素環化合物の電解フッ素化を達成した。さらに、アミノ酸のα-位の選択的電解フッ素化の最初の成功例を示すことができた。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] SHAABAN R.MOHAMED: "HIGHLY REGIOSELECTIVE ANODIC MONO-AND DIFLURINATION OF S-TRIAZOLO[3,4-B][1,3,4]THIADIAZINE DERIVATIVES"TETRAHEDRON LETTERS. 43・2. 273-276 (2002)
-
[Publications] BABA DAISUKE: "THE FIRST EXAMPLE OF DIRECT α-FLUORINATION OF PROTECTED α-AMINO ACIDS"TETRAHEDRON LETTERS. 43・27. 4805-4808 (2002)
-
[Publications] TAJIMA TOSHIKI: "A FACILE SYNTHESIS OF GEM-DIFLUORINATED HETEROCYCLIC COMPOUNDS USING ANODIC FLUORINATION OF 2-CYHNO-1-METHYLPYRROLE AS A KEY STEP"SYNTHESIS. 17. 2597-2600 (2002)
-
[Publications] RIYADH M.SAYED: "REGIOSELECTIVE ANODIC DIFLURINATION OF OXAZOCYL SULFIDES"TETRAHEDRON. 58. 9273-9278 (2002)