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2002 Fiscal Year Annual Research Report

硫黄―窒素三重結合を有する多元素環状化合物の合成と反応性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 14044032
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

吉村 敏章  富山大学, 工学部, 教授 (10158503)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤井 孝宜  富山大学, 工学部, 助手 (00283060)
Keywords多元素環状化合物 / 硫黄-窒素三重結合 / 合成化学 / 反応化学 / 理論化学
Research Abstract

先に我々は、5-イミノチアントレンと親電子性フッ素化剤であるSELECTFLUOR^<TM>とを反応させることにより、対応する環状S-フルオロチアザインが得られる方法を見出した。本年度は、10-オキシ、10,10-ジオキシ-チアントレン骨格を有するS-フルオロチアザインの合成とそれらの反応性および、分子構造について検討した。
10-オキシ、10,10-ジオキシ-イミノチアントレン1a、bとSELECTFLUOR^<TM>とをアセトニトリル中で低温恒温水槽を用いて反応させたところ、対応するS-フルオロチアザイン2a、bが得られた(2a;75%、2b;65%)。化合物2a、bは、チアントレンS-フルオロチアザインと比較して、加水分解を受けにくく比較的安定な化合物であった。化合物の同定は、各種スペクトルおよび元素分析により行い、化合物2bにおいては、環状S-フルオロチアザインとしてはじめてX線構造解析によりその分子構造を明らかにした。化合物2bのチアントレン骨格は、舟形配座であり、S-N結合がチアントレン骨格に対して擬エカトリアル位、S-F結合は擬アキシャル位に位置していた。S-N結合距離は、1.435(2)ÅとS-N三重結合を有する有機チアザイン類(1.441-1.462Å)の中で最も短い結合距離を示した。また、S-F結合長は、1.584(2)Åであり、S-フルオロ-S-(p-ニトロフェニル)-S-フェニルチアザインの対応する結合長(S-F;1.638(2)Å)よりも若干短くなっていた。次に、化合物2a、bの反応性を調べるため、モルホリンとの反応を試みた。その結果、反応は速やかに進行し、それぞれ対応するS-モルホリノチアザイン3a、bが56、68%の収率で得られた。化合物3a、bの分子構造については、X線構造解析により明らかにした。また、得られた化合物3の電気化学的性質を電気化学測定システムを用いて検討した。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Takayoshi Fujii: "Generation of Sulfenylnitrenes by N-Sulfenylation of Triphenyl-λ^6-sulfanenitrile"Tetrahedron Letters. 43・33. 5841-5843 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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