2002 Fiscal Year Annual Research Report
リン及び窒素を含む非交互共役縮合多環複素環系の構築と新規複素環への変換
Project/Area Number |
14044074
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
阿部 憲孝 山口大学, 理学部, 教授 (30089908)
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Keywords | アザアズレン / ホスホイミン化合物 / 縮合複素環化合物 / 付加環化反応 / 非交互共役π-電子系 / X線構造解析 / N-イリド化合物 / 環変換反応 |
Research Abstract |
特異なπ-電子系を有する非交互共役縮合環化合物の橋頭位に窒素を導入した含窒素縮合複素環化合物は、興味ある物性や生理活性を持つことが知られている。先に、8-ホスホイミノ-1-アザアズレン誘導体及び関連含リン化合物を合成し、その構造を明らかにした。今回の研究において、8-ホスホイミノ-1-アザアズレン誘導体及び関連含リン化合物、並びに1-アザアズレン N-イリド類の反応性を検討し、興味ある環化反応により縮合複素環合成に成功した。 8-ホスホイミノ-1-アザアズレン誘導体とアルデヒド類との反応では、5-5-7員環を有する3環性化合物が得られた。一方、8-ホスホイミノキノリン誘導体とベンズアルデヒドとの反応は全く異なった5-6-7員環を有する3環性化合物が得られた。8-ホスホイミノ-1-アザアズレン誘導体と活性アセチレンとの反応では双極性付加環化反応が生起し、1:3-付加環化体(6-5-5-7員環を有する4環性化合物)及び1:4-付加環化体(5-6-6-6員環を有する4環性化合物)が得られた。この結果は、公開シンポジウムで口頭発表した。 1-アザアズレン N-イリドと活性アセチレンとの反応では、置換基により異なったタイプの双極性付加環化反応し、2-クロル体では8位及び8a位に環化した化合物が、2-ピペリジノ体では2位に環化した化合物が主生成物として得られた。これらの反応生成物の構造はX線構造解析により決定して。また、これらの反応はレギオ選択的に進行していることも見いだした。この結果は、Heterocyclesで速報として報告した。 これらの研究を進めるために、新規な1-アザアズレン誘導体として、3-エチニル-1-アザアズレン誘導体を合成し、その環化反応も検討し、報告している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Fujii, N.Abe, N.Umeda, A.Kakehi: "Synthesis and Reactions of 3-and 8-Ethynyl-1-azaazulenes"HETEROCYCLES. 58・1. 283-292 (2002)
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[Publications] H.Fujii, K.Iwafuji, Y.Sawae, N.Abe, A.Kakehi: "First Synthesis and Cycloaddition Reactions of 1-Azaazulene N-Ylide"HETEROCYCLES. 59・1. 63-66 (2003)
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[Publications] N.Abe, A.Otani, T.Nagai, H.Fujii: "Reaction of 8-Amino-3-phenyl-1-azaazulene with Chloro-, Phenyl-, and Diphenylketene"HETEROCYCLES. 59・1. 199-206 (2003)