2002 Fiscal Year Annual Research Report
ホスホノアクロレインを鍵物質とするリン官能基を持つ多元素環状化合物の創製
Project/Area Number |
14044083
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 享 九州工業大学, 工学部, 教授 (10029134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡内 辰夫 九州工業大学, 工学部, 助教授 (60274552)
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Keywords | hetro-Diels-Alder反応 / ピラノピラン / ホスホノアクロレイン / ホスホノインドール / プロペラン / ナイトレン / スタンニルビニルホスホナート |
Research Abstract |
昨年度までの研究で、合成が困難とされてきたホスホノアクロレイン1の合成に成功し、電子豊富型のアルケン、アルキンとのhetro-Diels-Alder反応により様々なホスホノピラン,ホスホノピラノピランの合成に成功している。 本年度,より複雑な複素環化合物の合成を目的とし、1とアルキンより合成できるピラノピラン化合物を酸化、加熱することによりデヒドロピラノピランへと誘導した。つぎに,このデヒドロピラノピランと1を反応させると,hetro-Diels-Alder反応が起こり,リン官能基を持つ三環式のプロペラン誘導体の合成に成功した。またデヒドロピラノピランにジプロモカルベンを反応させることによっても新しいタイプの三環式のプロペラン誘導体の合成に成功した。これらの化合物は,リン官能基部分を修飾することによって,新規の三環性のリン配位子へと誘導可能である。 また、本研究の過程で合成法を見いだしたα or β-スタンニルビニルホスホナートから、選択的にα or β-(ο-ニトロフェニル)ビニルホスホナートが合成できる。その後、P(OEt)_3と反応させることで,ニトロ基よりナイトレンを生成させ,それが分子内環化することを利用して2 or 3-ホスホノインドールを選択的に合成できることを見い出した。これらホスホノインドールはインドールカルボン酸の類似体であり,生理活性に興味が持たれる。
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[Publications] Minami, T.: "The First Synthesis of Phosphonoacrolein. Application to Diels-Alder Reactions as Heterocdiene"J.Org.Chem.. 67・21. 7303-7308 (2002)
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[Publications] Minami, T.: "The First Synthesis of Phosphonoacrolein. Application to Diels-Alder Reactions as Heterocdiene"J.Org.Chem.. 68(in press). (2003)