2002 Fiscal Year Annual Research Report
水素結合性分子集合体に基づく多孔質2次元高分子の創製
Project/Area Number |
14045233
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小林 健二 静岡大学, 理学部, 助教授 (40225503)
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Keywords | 多孔体 / 水素結合 / 水素結合ネットワーク / 事前構成化 / 共有結合ネットワーク / 2次元高分子 / 分子集合体 / 有機ゼオライト |
Research Abstract |
1.多孔質2次元水素結合ネットワークの共有結合ネットワークへの変換の試み 我々は既にヘキサキス(4-ヒドロキシフェニル)ベンゼン1が多孔質2次元水素結合ネットワークを形成することを見出している。そこで現在、事前構成化されたホスト1の多孔質2次元水素結合ネットワーク結晶に架橋剤ゲストとしてMe(MeO)C=CH_2やMe_2Si(NEt_2)_2をゲスト交換法により包接させた後に、1の水素結合部位と架橋剤との反応を行い、多孔質2次元水素結合ネットワークの2次元共有結合ネットワークへの変換を検討している。次年度は、この研究を中心として推進していく予定である。 2.ヘキサキス(4-カルバモイルフェニル)ベンゼンの3次元水素結合ネットワーク 我々は新規にヘキサキス(4-カルバモイルフェニル)ベンゼン(ヘキサアミドホスト2)を合成し、再結晶条件に応じてホスト2が様々な3次元水素結合ネットワークを形成することを見出した。熱DMSOからは1級アミド基のアンチ-NH水素と酸素原子とのカテマー鎖型水素結合に基づく多孔質3次元水素結合ネットワーク2・12(DMSO)(タイプa)を、沸騰n-PrOH-H_2O混合溶媒からはアミド基のシン-NH水素と酸素原子との環状二量体型水素結合に基づく多孔質3次元水素結合ネットワーク2・6(n-PrOH)(タイプb)を、水熱法からはアミド基のアンチ-NH水素と酸素原子とのラセン状カテマー鎖型水素結合と環状二量体型・カテマー型水素結合の組合せに基づく3次元水素結合ネットワーク鎖2・(H_2O)(タイプc)を形成した。このネットワーク多形現象は、ホスト2の1級アミド水素の水素結合供与性(NH-anti【less than or equal】NH-syn)とゲスト溶媒ならびにホストアミド基の酸素原子の水素結合受容性(n-PrOH<Host-CONH_2<DMSO)との相関、および、溶媒の極性に対するホスト間の水素結合とπ-π相互作用との相関に由来すると考えられる。
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Research Products
(1 results)