2002 Fiscal Year Annual Research Report
流動および電場下における非相溶混合流体の時空構造の解明とその制御
Project/Area Number |
14045236
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
折原 宏 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (30177307)
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Keywords | 非相溶 / 高分子 / ドロプレット / ネットワーク / 共焦点レーザー顕微鏡 / レオロジー |
Research Abstract |
互いに相溶しない流体(高分子)を混合した非相溶混合流体は単一流体と異なる特異なレオロジー的性質を持つことが知られている.申請者らはこれまでにせん断流下においてこの非相溶混合流体に電場を印加すると,ドロプレットが分散した構造からネットワーク構造への変化が可逆的に起こることを初めて見出している.この現象はせん断流のみまたは電場のみによっては起こらず,それらが適当な大きさの時に発現するという点で,2つ以上の外場が複合的に関与する非相溶混合流体における新しいタイプの構造変化と考えることができる. 本研究の目的は,流動下,電場下における非相溶混合流体の時空構造とその物理的機構を明らかにすることである.さらに,この結果を基に非相溶混合流体の時空構造の制御および新しい構造を持った材料の創製も目指す. 本年度は共焦点レーザー蛍光顕微鏡の視野において流れに垂直な方向の1次元スキャンを行ない時空間画像を得た.画像処理によりこれから時空間の相関関数を求めた.この時空間画像および相関関数のせん断速度,電場依存性を調べたところ,一定せん断下で電場を増加させて行くと,分散していたドロプレットがしだいに流れの方向に結合し,さらに電場が強くなると流れと垂直な方向にも繋がりネットワーク構造ができることが明らかとなった.
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[Publications] H.Orihara, T.Kawasaki, M.Doi, A.Inoue: "Immiscible Polymer Blend Electrorheological Fluids -Composition Dependence-"Journal of Applied Polymer Science. 86. 3673-3680 (2002)