2002 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロドーム構造を利用する非線形光学色素のナノ結晶化の制御
Project/Area Number |
14045263
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Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
KARTHAUS Olaf 千歳科学技術大学, 光科学部, 助教授 (80261353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 敏郎 千歳科学技術大学, 光科学部, 助教授 (80184802)
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Keywords | 結晶成長 / 有機化学 / メゾスコピック系 / 自己組織化 / 構造・機能材料 |
Research Abstract |
有機材料を用いた電子および光学デバイスの性能は、それに使われている化合物の集合状態によって決定的に左右される。多くの場合、有機化合物の光学的性質や電気的性質は、その材料がアモルファスとして使われているのか、多結晶として使われているのか、または単結晶として使われているのか、ということによって非常に大きく変わってしまうからである。本研究では、有機材料を基板上にマイクロメータ・サイズの滴(ドーム)の形状に分散させたデバイスを構築した。これらのドームは狭いサイズ分布を持ち、そのサイズは溶媒の濃度と蒸発速度とによって制御できる。その試料を、大きなサイズの場合の結晶の融点よりも低い温度でアニールすると、最初アモルファスであった材料は結晶成長が促される。 本研究では有機材料として、ドナーとアクセプターの置換したビチオフェンを基本骨格に持つ一群の色素化合物を用いた。材料をキャストした後、融点の50℃下でアニールしたところミクロン・サイズの単結晶を生成し、一方で融点の近くでアニールしたところ比較的大きな針状結晶が成長した。さらに融点の80℃下でアニールしたところ多結晶のドームが得られた。この針状結晶の長さを制御するのに、超音波を利用することもできる。すなわち、アニールする前に短時間の超音波照射をすることで長いファイバー状の結晶が得られ、その照射時間を長くすることによってより短い針状結晶を得ることができる。 ここでの基板としては、ガラス・雲母・シリコン・ITOなどを用いることができる。したがって、この材料化のプロセスは目的とする電子およびフォトニック・デバイスに適した基板に直接実施することが可能である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] O.Karthaus, T.Imai, D.Miyakawa, M.Watanabe: "Dewetting-Assisted Micro-Crystallization of Dyes""Nanotechnology toward the Organic Photonics", H. Sasabe (Ed.), GooTech. 181-187 (2002)
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[Publications] 加賀 和明, 岡本 潔, 知場 亮太, カートハウス オラフ: "マイクロメートルサイズのポリマー"ドーム"中のシアニン色素J会合体のサイズ効果"高分子論文集. 59. 661-664 (2002)
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[Publications] O.Karthaus, Y.Kawatani: "Self-Assembly and Aggregation Control of Cyanine Dyes by Adsorption onto Mesoscopic Mica Flakes"Jpn. J. Appl. Phys.. 42. 127-131 (2003)
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[Publications] O.Karthaus: "Preparation of micrometer-sized chromophore aggregates""Nano-Optics", S. Kawata, M. Ohtsu, M. Irie (Eds.), Springer-Verlag Heidelberg. 168-173 (2002)
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[Publications] O.Karthaus: "Control of Dye Aggregates in Microscopic Polymer Matrices"in "Chemistry of Nanomolecular Systems -towards the Realization of nanomolecular Devices", T. Nakamura, T. Matsumoto, H. Tada, K.-I. Sugiura (Eds.), Springer-Verlag, Heidelberg. 149-160 (2003)