2002 Fiscal Year Annual Research Report
高輝度衝突型加速器実験用エレクトロニクスの開発とパイプライン化に向けた研究
Project/Area Number |
14046222
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
田中 真伸 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (00222117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後田 裕 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (10342601)
五十嵐 洋一 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50311121)
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Keywords | Bファクトリー / パイプライン / CMOS LSI / 汎用シリアルバス / ネットワーク / PMC規格 / 時間測定 / 波形測定 |
Research Abstract |
B中間子の希崩壊を精度よく測定することにより、現在の標準模型への制限をつけること及び標準模型の検証、が可能なことは予測されているが、この目的達成のためにはKEKBは更に一桁以上ルミノシティーを上げる必要がある。この場合測定器に関する改良点のうち、最大のものは読み出しエレクトロニクスシステムの構築である。この研究の目的はこのような必要性が出てきた中で、どのような鍵となる要素があるか、どのようなシステムが必要かを明確にし、鍵となる要素を製作し、プロトタイプとなる読み出しシステムを完成させることにある。近年高エネルギー業界からいくつかの会社が撤退しており我々に必要な技術開発ができなくなる可能性が非常に高くなってきている。よってこの研究をとおし我々の手元にこれらの技術の蓄積を可能にし、重要な資産を蓄えておかなくては、Bファクトリーのみならず我々の高エネルギー実験の発展が危ういものとなる。よってこの研究を行うことは必要である。我々は現在まで下記の2点に絞り議論、開発を行ってきた。 高輝度加速器実験においては、要素開発(LSI開発)とシステム開発は切り離すことはできないため(1)全体のデザインの鍵となるLSIの製作(2)プロトタイプシステムの製作(3)LSI製作とプロトタイプシステムへのフィードバックの3段階を経て開発を行った。このとき鍵となった要素を下記に示す。 A)CMOS技術によるフロントエンドエレクトロニクスのLSI化 時間測定用回路に関しては、測定精度200psecに関しめどがついている。 波形測定用回路に関しては、1GHzサンプルに関しデザインが終了している。 この結果の投稿は測定が終了した後行う予定である。 B)汎用シリアルバス及びネットワークを使用したデータ転送とパイプライン化への適用 COPPERシステムと呼ばれる汎用パイプラインDAQプラットフォームを製作し稼動中である。 特徴は、今までクレート単位で構築されていたシステムを1ボードの上に納まるようにして、並列性を高め、更にPMC規格を用いCPU、データ転送I/Fの汎用性を高めたことである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Higuchi, M.Tanaka et al.: "Development of a PCI Based Data Acquisition Platform for High Intensity Accelerator Experiments"CHEP. (2003)
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[Publications] Y.Igarashi, M.Tanaka et al.: "The Data Acquisition System Based on PMC Bus"CHEP. (2003)
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[Publications] R.Itoh, M.Tanaka et al.: "Upgrade of Belle DAQ system"CHEP. (2003)