2002 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒可視ポンプ-赤外プローブ分光法による固/液界面電子移動ダイナミクス
Project/Area Number |
14050002
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
八木 一三 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40292776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
魚崎 浩平 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20133697)
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Keywords | 酸化チタン / CdS / ナノクラスター / キャリアダイナミクス / ポンプ-プローブ法 / 和周波発生分光 |
Research Abstract |
本研究では、波長可変(紫外・可視:300〜790nm、赤外:2.4〜11μm)超短パルス(〜100fs)レーザーと電気化学測定を組み合わせた超高速分光システムを用い、Si、TiO_2、GaAsなどの半導体電極の光電子移動ダイナミクスを追跡した。 本年度の研究成果は以下の通りである。 1.可視光ポンプ-中赤外(吸収)プローブ画定によるCdS_XSe_<1-X>超微粒子ドープガラスにおける光生成キャリヤーダイナミクス:本年度は4種類のCdS_XSe_<1-X>超微粒子ドープガラスについてキャリヤーダイナミクス測定を行った。サブピコ秒で減衰する速い成分とそれに続くピコ秒で減衰する遅い成分が観測されている。これまでの研究によって各成分は帰属されており、速い成分は正孔トラッピング、遅い成分は電子トラッピングに対応する。これらの結果から、ガラスマトリクス中における超微粒子の光励起キャリヤーダイナミクスが観測可能であることが示された。 2.表面和周波発生法を用いたTiO_2表面における吸着分子の振動分光:表面反応の詳細を理解するためには実際に反応が起こる条件で対象を観察することが重要であり、真空を必要としないSFG分光測定はこの目的に最適な手法である。本研究では二酸化チタン上におけるアルコール分子の吸着構造の評価を行った。試料にはTiO_2微粒子の希釈水溶液をスピンコートして作製した膜とゾル-ゲル法で作製した膜を用いた。作成後の試料にはCH領域にピークは観測されないことを確認した後、エタノールの蒸気にさらし、Ar中でSFG測定を行った。その結果に基づき、表面における吸着分子の構造を明らかにした。
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Research Products
(1 results)