2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14050025
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 和仁 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00172859)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大平 猛 自治医科大学, 一般外科, 助手 (00275695)
|
Keywords | 可視光 / 高感度 / 酸化チタン / 光触媒 / 環境 / 酸化分解 / 光誘起親水性 / アニオンドープ |
Research Abstract |
(1)酸化チタンベースの可視光応答材料の創製とその活性向上 H18年度までの研究成果から、導入したアニオンp軌道と酸化チタンの酸素p軌道との混成が重要なポイントと考えられるため、第一原理計算により電子状態密度を算出し、混成状態を制御することを検討した。具体的には、酸素サイト窒素およびチタンサイトタンタルを同時に置換すると、ドーパントである窒素イオン、タンタルイオンの結合-反結合軌道により、窒素準位が正電位側にシフトし(低エネルギー側にシフトし・価電子帯に近づき)導入された窒素p軌道と価電子帯を形成する酸素p軌道が混成することが期待さらた。実際、電子状態密度計算結果によると、酸素サイト窒素置換かつチタンサイトタンタル置換により、窒素単独置換よりも酸素p軌道との混成が高まることが示唆された。よって、ここでは窒素・タンタル置換比を変化させた様々な窒素・タンタル置換型酸化チタン薄膜を作製し、その可視光照射下での評価を行った。その結果、窒素ドープ酸化チタンと比較し、タンタルと窒素を同時にドープした酸化チタンは、確かに可視光活性の向上が確かめられた。 また、研究分担者は、研究代表者の作製した高感度可視光応答型光触媒材料を医学への応用として、腹口鏡へ適用し、評価した。 (2)新規可視光応答材料の探索と創製 H18年度までに引き続き、新規な可視光応答型光触媒材料の創製を行う。H18年度までは酸素サイト窒素置換、金属サイト銀置換により新材料の創製を行った。以上はドープ技術であるが、ドーパント自身が再結合サイトになること、かつドーパントによる準位は移動度が低いといった問題が生じたため、今後はドープ技術でなく、バンドギャップの狭い(可視光を吸収できる)酸化物を探索した。そのために、可視光を吸収でき、かつ正孔移動度が高いと期待できるp型半導体材料の検討を行った。
|
Research Products
(4 results)