2003 Fiscal Year Annual Research Report
表面プラズモン共鳴現象を用いた界面イメージングデバイスの開発
Project/Area Number |
14050088
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鈴木 孝治 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80154540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝日 剛 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20243165)
山田 幸司 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (30348825)
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Keywords | SPR / 表面プラズモン共鳴 / イメージング / 光導波路 / 界面 / 蛍光 / 電気化学 / 光学顕微鏡 |
Research Abstract |
表面プラズモン共鳴(SPR)法は、金属表面から約200nm領域の屈折率変化に高感度に応答することを利用して、表面感応型の化学・バイオセンシングへ応用されている。特に、2次元イメージングSPRは、SPR光学顕微鏡やタンパクチップを作製するプラットフォームとして注目されているものである。本年度の研究は、(1)2次元イメージングSPR装置開発と応用実験、及び、(2)スラブ光導波路(SOWG)型SPR装置を用いた新しい化学センシング法の確立について実施した。 研究(1)として、まず、生きた細胞などを観測できる実用性の高いSPR光学顕微鏡の用途として研究開発した。本研究では、空間分解能を評価するパターンを作製し、約10μmの空間分解能が達成していることを確認した。そして、生きた細胞の前段階として、異なる寸法のラテックス球を用意し、直径が約10μm程度までのラテックス球を測定することに成功した。また、様々な専用流路を作製し、層流などマイクロスケールで興味深い現象を観察することに成功した。 研究(2)は、スラブ光導波路(SOWG)の技術と組み合わせ、蛍光や電気化学測定を可能とする新しいSPR装置を開発した。金薄膜をコーティングしたSOWGチップを作製し、蛍光用と電気化学用の流路をそれぞれ開発し、リアルタイム測定できる装置システムを開発した。メチレンブルーを用いた電気化学測定やフルオレセインを用いた蛍光測定をリアルタイムで計測することに成功した。 今後、研究(2)の成果は、2次元イメージングSPR装置へ適用することを計画している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 栗原一嘉, 丹羽修, 岩崎弦, 飛田達也, 鈴木孝治: "光近接場ファイバ型マイクロ化学センサ"電学論E. 123. 343 (2003)
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[Publications] E.Fujii, K.Suzuki et al.: "Determination of glycosylated albumin using surface plasmon resonance sensor"BUNSEKI KAGAKU. 52. 311 (2003)
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[Publications] E.Fujii, K.Suzuki et al.: "Application of the absorption-based surface plasmon resonance principle to the determination of glucose using an enzyme reaction"Instrum.Sci.Technol.. 31. 343 (2003)