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2005 Fiscal Year Annual Research Report

分子の光誘起状態の生成条件と性質の解明

Research Project

Project/Area Number 14077207
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

染田 清彦  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (20206692)

Keywords強レーザー / 分子軌道 / 反応制御
Research Abstract

前年度までの研究で,高振動数極限では二つのヘリウム原子の間に光誘起共有結合が生じることが示されている.振動数が有限であればイオン化が起こる.He_2分子の存在の現実的な可否を議論するために,イオン化に対する寿命を理論計算により評価した.
光子エネルギーhv=272eV相当の高振動数光子場について計算を行った.レーザー強度を上げていくと,イオン化寿命は急速に短くなり,光誘起共有結合が生じる強度に達する前に,ポンデロモーティブ半径αが0.05原子単位に達した段階で,既にイオン化寿命は1fsよりも短くなることが見出された.しかし,更にレーザー強度を上げていくと,安定化現象が起こり,α=0.95〜1.05原子単位の付近で1〜100fsの寿命を持つ強度領域が,非常に狭いが,存在することが見出された.その強度領域では光誘起共有結合が生じていることも確認された.一方,イオン化寿命は核間距離にも依存する.平衡核間距離よりも短距離の反発ポテンシャル領域で寿命は短く,平衡核間距離付近の引力的な領域で寿命は長くなり,He原子への解離限界では再度寿命は短くなることが見出された.ポテンシャル曲線および寿命の核間距離依存性から,振動準位のエネルギーおよびイオン化寿命を算出した.その結果,振動基底状態のエネルギー幅は0.12eV,第1振動励起状態とのエネルギー差は0.25eVとなり,振動基底状態は離散的な状態であることが判明した.すなわち,He_2分子が存在する.その寿命は5.6fsである.この値を与えるレーザー条件は,hv=272eV,強度3.6×10^<20>Wcm^<-2>である.

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] Reply to "Comment on Origin of Light-induced States in Intense Laser Fields and Their Observability in Photoelectron Spectra'"2005

    • Author(s)
      Tomokazu Yasuike, Kiyohiko Someda
    • Journal Title

      Physical Review A71

      Pages: 017402(3)

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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