2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14078208
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小宮 三四郎 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (00111667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 雅文 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (70251585)
小峰 伸之 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (90302918)
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Keywords | 有機パラジウム-コバルト二核錯体 / アジリジン / 共重合反応 / 異種金属間の共同効果 |
Research Abstract |
本年度は有機パラジウム-コバルト二核錯体によるアジリジン類とCOの共重合反応を検討した。パラジウム-コバルト二核錯体(bpy)AcPd-Co(CO)_4(1)(3.0mol%)を触媒としてTHF中、アジリジンとCOの反応を、5MPa、100℃、6時間の条件で行ったところ、オレンジ色の粉末として対応する共重合体生成物が収率89%で得られた。生成物の同定は^1H NMR、^<13>C NMR及びIRを測定し、文献値と比較することにより行った。また、N上に置換基を持つN-エチルアジリジンとCOの共重合反応を、1(1.0mol%)を触媒に用い、THF中、3MPa、60℃、6時間の条件で行ったところ、赤紫色の固体として対応する共重合体生成物が収率69%で得られた。さらに、炭素上に置換基を持つ2-メチルアジリジンとCOの共重合反応を、1(3.0mol%)を触媒に用い、THF中、5MPa、100℃、6時間の条件で行ったところ、オレンジ色の固体として対応する共重合体生成物が収率81%で得られた。^1H-^1H cosyにおいて観測された相関より、得られた生成物は開環方向の異なる2種類の繰り返し単位を含む共重合体であると考えられる。配位子をtmeda及びdppe、有機基をメチル基及びベンゾイル基としたパラジウム-コバルト二核錯体を触媒に用いた場合にも共重合反応が進行した。また、これらの触媒活性は、単核のコバルト錯体と比べて高いものであった。配位子であるビピリジン及び類似のパラジウムカチオン性錯体[PdMe(bpy)(NCMe)]BF_4、並びにコバルトアニオン性錯体[PPN][Co(CO)_4]を用いた場合には共重合体は全く得られなかった。これらの結果より、本触媒活性は、PdとCoの共同効果によるものと考えられる。
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Research Products
(5 results)