2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14078224
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
侯 召民 独立行政法人理化学研究所, 候有機金属化学研究室, 主任研究員 (10261158)
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Keywords | 希土類 / メタロセン錯体 / シンジオタクチックポリスチレ / 共重合 / スチレン / ノルボルネン / エチレン / スカンジウム |
Research Abstract |
カチオン性希土類アルキル錯体によるスチレンのシンジオタクチックリビング重合並びにエチレンとの共重合 C_5Me_4SiMe_3という立体的に嵩高い配位子を用いることにより、一連の希土類ハーフメタロセンビスアルキル錯体(C_5Me_4SiMe_3)Ln(CH_2SiMe_3)_2(THF)の合成及び構造解析に成功した。これらの錯体は1当量の[Ph_3C][B(C_6F_5)_4]とあわせると、極めて有用な重合触媒となることを見出した。スチレン重合に於いては、反応がリビング的でかつ立体特異的に進行し、シンジオタクチックポリスチレンを選択的に与えた。また、本触媒系は、従来のTi系触媒系ではできなかったスチレンとエチレンのシンジオタクチック共重合にも応用でき、シンジオタクチックスチレンシークエンスを有する新規なスチレンーエチレン共重合体を初めて合成することができた。得られた新規スチレンーエチレン共重合体は従来のホモポリスチレンに見られなかった靭性を有することもわかり、幅広い応用が期待できる。 カチオン性希土類アルキル錯体によるノルボルネンとエチレンとの交互共重合 スカンジウムビスアルキル錯体(C_5Me_4SiMe_3)Sc(CH_2SiMe_3)_2(THF)と[Ph_3C][B(C_6F_5)_4]との反応で得られたカチオン性活性種はノルボルネンとエチレンの交互共重合に対して極めて高い活性を示した。興味深いことに、本触媒系はノルボルネンまたはエチレンのいずれの単独重合よりも共重合の方に高い活性を示し、両モノマーの共存下では対応する交互共重合体を選択的に与え、比較的少量のノルボルネンの存在下ではポリエチレンブッロクを有するノルボルネンーエチレン交互共重合体を与えた。
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Research Products
(7 results)