2003 Fiscal Year Annual Research Report
X線・γ線観測にもとづくガンマ線バーストの起源の研究
Project/Area Number |
14079102
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
河合 誠之 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80195031)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 敏夫 金沢大学, 理学部, 教授 (60092350)
田代 信 埼玉大学, 理学部, 助教授 (00251398)
吉田 篤正 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (80240274)
三原 建弘 東京工業大学, 理化学研究所・宇宙放射線研究室, 先任研究員 (20260200)
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Keywords | 宇宙物理 / X線天文学 / ガンマ線天文学 / ガンマ線バースト |
Research Abstract |
(1)HETE-2衛星を用いてガンマ線バーストの観測を行なった。HETE-2衛星は2003年に21個のバーストの位置を決定し、世界のガンマ線バースト観測コミュニティに通報した。特に、非常に明るいバーストであったGRB030329に対してはHETE_2の速報にもとづき、世界中で詳細な追跡観測が行なわれ、光学分光観測によって超新星成分が発見されたことから、ガンマ線バーストと超新星の関連を直接証拠付ける歴史的なイベントとなった。 (2)Swift衛星搭載BAT検出器のCdZnTe全素子の電荷移動度を測定し、応答関数を米国NASAのチームと構築し国際会議等で発表した。また、電荷収集時間をもちいた硬X線ガス偏光計を開発し、電子とイオンの波形弁別による高感度の測定方法を実現した。 (3)以下の国際宇宙ステーション搭載全天X線監視装置MAXIの開発作業を行なった。(1)MAXI-GSC用コリメーター(評価モデル)の性能評価、(2)GSCの6-22keVのX線に対する検出器応答の測定・評価、(3)GSC電子回路試作品の試験と詳細設計、(4)機上ソフトウェア(リリース2)の試験と修正設計、(5)地上解析システムの設計製作。 (4)ASTRO-E2衛星に搭載されるHXD検出器に使われるPIN型半導体検出器(搭載数64個、予備を含め80個)の製造、開発、試験を行いHXDに組み込んだ。2005年の打ち上げを控えて環境テスト中である。また、2-3kg程度の小型のガンマ線バースト検出器を人工惑星に搭載すべく開発を行っている。APDとCdTe半導体検出器を使い軽量化する。現在、素子の性能の評価中である。 (5)直径7ミクロン炭素繊維を陽極線に用いるガスフロー型試験検出器を製作と評価を開始した。細炭素芯線位置検知型比例計数管で偏光X線によるX線検出位置の広がり検出に成功した。 (6)超小型衛星搭載用検出器として、放射線検出器としてのAPDの開発を行い、直接X線入射とシンチレータ読み出しの双方で性能評価を行なった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Murakami et al.: "One approach to the star formation history inferred from the GRB lag-luminosity relation"Publ.Astron.Soc.Japan. 55. L65-L68 (2003)
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[Publications] Shirasaki, Yuji, Kawai, Nobuyuki, Yoshida, Atsumasa et al.: "Design and Performance of the Wide-Field X-Ray Monitor on Board the High-Energy Transient Explorer 2"Pub.Astron.Soc.Japan. 44. 1033 (2003)
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[Publications] Crew, G.B., Kawai, N., Yoshida, A, et al.: "HETE-2 Localization and Observation of the Bright, X-Ray-rich Gemma-Ray Burst GRB 021211"The Astrophysical Journal. 599. 387 (2003)
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[Publications] M.Murakami, Y.Kobayashi, M.Tashiro et al.: "Activation Properties of Schottky CdTe Diodes Irradiated by 150 MeV Protons"IEEE Transactions on Nuclear Science. 50巻no.4. 1013-1019 (2003)
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[Publications] Sakamoto, T, Kawai, N., Yoshida, A et al.: "High Energy Transient Explorer 2 Observations of the Extremely Soft X-Ray Flash XRF 020903"The Astrophysical Journal. 602. 875 (2003)