2004 Fiscal Year Annual Research Report
高感度の硬X線観測で探るブラックホールへの物質流入
Project/Area Number |
14079201
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牧島 一夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20126163)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国分 紀秀 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50334248)
|
Keywords | ブラックホール / 大気圏外観測 / 硬X線・ガンマ線 / 放射線検出器 / 結晶シンチレータ / 半導体検出器 / 科学衛星 / 低バックグラウンド |
Research Abstract |
本研究の目的は、Astro-E2衛星(2005年夏に打上げ予定)に搭載される世界最高の感度をもつ硬X線検出器HXD-II (Hard X-ray Detector)を開発すること、またそれを用いてブラックホールに物質が吸い込まれる際の統一的な理解を得ることである。本年度は以下のように、同衛星の打ち上げ準備を完了した。 1.HXD-IIのセンサー部(HXD-S)、アナログ信号処理部(HXD-AE)、およびデジタル信号処理部(HXD-DE)のハードウェアを完成させ、7月に衛星に搭載し、打ち上げ前の「総合試験」に臨んだ。現在HXD-IIを含め、衛星はすべての試験項目をクリアし、宇宙航空研究開発機構による打ち上げ日程の決定を待っている。 2.HXD-IIのデータ解析のためのソフトウェアを鋭意、作成しつつある。 3.HXD-IIを含め、Astro-E2に搭載される観測装置群を用いた、軌道上での較正観測および初期観測のプランを立案するとともに、公募研究の時間枠に向け、観測提案を行った。 4.HXD-IIでの観測の準備として、Chandra(米)、XMM-Newton(欧)、RXTE(米)、HETE-2(日米仏)などの衛星のデータ解析を進めた。 5.HXD-IIのさらなる性能向上を目ざし、Astro-E2の後継機となるNeXT衛星(提案中)に向け、撮像型ガンマ線装置の基礎開発をスタートした。
|
Research Products
(6 results)