2004 Fiscal Year Annual Research Report
火山爆発にともなう地表現象に対する新研究手法の開発と適用
Project/Area Number |
14080203
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 宏充 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (70125251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 文彦 東北大学, 大学院・工学研究科附属災害制御研究センター, 教授 (40213243)
佐宗 章弘 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40215752)
後藤 章夫 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (80312685)
山田 功夫 名古屋大学, 大学院・環境研究科地震火山防災研究センター, 教授 (60022670)
斎藤 務 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00302224)
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Keywords | 火山爆発 / 地表現象 / 観測機器 / 数値シミュレーション / 模擬実験 / 火山探査ロボット / 火山災害 / 噴火機構 |
Research Abstract |
本研究は人の立ち入ることのできない危険な火山爆発の発生現場において,地表に現れる現象を理解し,災害軽減のための基礎データを取得するための手だてを開発することを主たる目的にしている.そのため本研究では研究項目を「観測機器」,「室内実験」と「シミュレーション用計算コード」の3つの開発に区分している. 開発を行っている観測機器は火山探査移動観測MOVE,火山観測用ドップラーレーダー,そして無人ヘリコプター投下型GPS観測システムである.いずれの開発も順調に推移しているが,MOVEの阿蘇火山における試験走行において主として無線系統でいくらかの脆弱性が明らかになった.これについては,問題点を明確にしたうえで対処しており,可能な限りの改善は行っている.ドップラーレーダーの開発はすでに本体については終了しており,現在,データ処理装置の開発に取り組み,これもほぼ終了に近づいている.投下型観測システムの製作は終了しており,後は実際にヘリコプターからの投下実験を行うのみという状態にある.室内実験としては火山性ブラスト波模擬実験装置と火山爆発模擬実験装置の開発を行った.ともに製作は完了しており,とくに前者については衝撃波管内の隔膜の破断条件(隔膜の材質,厚さ,低圧室の圧力)を変化させたときに生まれる衝撃波挙動の変化を調べており,火山爆発に関連していくつかの重要な点が明らかになってきている.計算コードは火山性爆風数値計算コードと火山性津波数値計算コードに関して開発をおこなっている.前者については火山性爆風の発生・伝播を実際の地形を考慮し,3次元数値模擬を行うことが可能であり,現在,ハザードマップ作成への応用を目指している.後者についてはすでに完成しており,2002年のストロンボリ火山において発生した溶岩流の崩壊に伴う津波発生を模擬することに成功している.
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Research Products
(7 results)