2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14083101
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
内堀 基光 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30126726)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 了 東京外国語大学, 教授 (60124228)
ダニエルス クリスチャン 東京外国語大学, 教授 (30234553)
山下 晋司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (60117728)
松井 健 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50109063)
春日 直樹 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (60142668)
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Keywords | 資源 / 文化人類学 / 生態人類学 / 分配 / 共有 / アジア / アフリカ / オセアニア |
Research Abstract |
本研究は、特定領域研究「資源の分配と共有に関する人類学的統合領域の構築」の総括班として、8つの計画研究間の有機的な連関と効率的な分業を促進するための企画調整の任に当たるとともに、人類社会における資源の研究に象徴系と生態系の連関を軸とした新たなパラダイムを開拓すべく、領域全体の要となる理論的展開と総合を進めてきた。本総括班は、各計画研究間の有機的な連関と効率的な分業を促進すべく、企画調整・連絡調整を行った。これは全研究分担者へのメーリングリストによる通信、およびウェッブ上での通知によっている。研究第2年度(平成15年度)においては、各計画研究班は各々の研究を遂行し、あわせて海外現地調査、ワークショップの開催を行った。総括班主催のものとして、本領域の全体集会(15年2月)を1回開催したほか、総括班(研究代表者)会議を4回開き各班の連携を維持し、領域全体の活動状況を確認した。ここから分担者全員の執筆による討議参考資料『資源をめぐる小論集』(A4版205頁、印刷形態のほか、ウェッブ上で領域内公開中)が生まれている。また各班の活動に基づく「資源関係基礎文献目録」の作成を企画し、現在編集作業が進行中である。総括班主催によるワークショップとしては、15年11月に領域外の研究者・宗教家をまじえて『欲望と資源』、16年2月に若手研究者による『人間と資源』と題して、2度開催した。15年度からは「人体部品の資源化」という個別の現代的課題に焦点を当てた小研究プロジェクトを本総括班とB04身体資源班の共同で立ち上げ、年度内に5度の研究会をもった。小研究プロジェクトは研究班を横断して研究協力者とともに機動的に研究を進めるものとして企画されている。ほかに海外研究者との連絡のため、総括班員3名が、英国、ベトナム、マダガスカルに出張し、将来の国際シンポジウム開催に備えた。
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Research Products
(19 results)
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[Publications] 内堀基光: "減退する森と人:ザフィマニリ社会について"Sera Seraマダガスカル研究懇談会ニュースレター. 9号. 1-4 (2003)
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[Publications] UCHIBORI Motomitsu: "Tracing Ourselves Back to "Ethnologie""Japanese Review of Cultural Anthropology. Vol.4(in press). (2004)
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[Publications] 山下晋司: "文化人類学における視聴覚教育の可能性"マルチメディアによる民族学(大森康宏編)国立民族学博物館調査報告. 35. 93-100 (2003)
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[Publications] ダニエルス クリスチャン: "雍正七年清朝によるシプソンパンナー王国の直轄地について-タイ系民族王国を揺るがす山地民に関する一考察-"東洋史研究. 第六十二巻第四号. 94-128 (2004)
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[Publications] OGAWA, Ryo: "The Bigness of Its Body Is for Goodness. Baobab in West Africa"Paper presented at the International Workshop, "Multiply Useful Plants : Their Cultural Meaning and Economic Importance"held at the Katsesat University in Bangkok. October 18^<th> and 19^<th> 2003..
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[Publications] 春日直樹: "抗する"宗教人類学入門(関一敏・大塚和夫編)(弘文堂). 221-231 (2004)
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[Publications] 松井 健: "那覇の層位学"<都市的なもの>の現在(関根康正(編))(東京大学出版会). 134-161 (2004)
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[Publications] 印東道子: "先史オセアニアにおける食用植物利用"イモとヒト:人類の生存を支えた根栽農耕(吉田集而・堀田満・印東道子(編)). 35-51 (2003)
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[Publications] 秋道智彌: "野生生物との保護政策と地域社会-アジアにおけるチョウとジュゴン"地球環境問題の人類学-自然資源へのヒューマンインパクト(池谷和信編). 230-250 (2003)
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[Publications] 菅原和孝: "言語的なやりとりの規則と制度化-文化人類学の視点から"日本語学. 22(3). 16-27 (2003)
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[Publications] 山田 勇: "世界の森をあるく(3)東南アジア大陸部のモンスーン林"エコソフィア(昭和堂). 9号. 60-67 (2003)
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[Publications] J.Eades: "Local research, global audiences ; Linguistic hegemony and transnational publishing in the information age."Senri Ethnological Reports. 49. 3-16 (2004)
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[Publications] 栗田博之: "パプアニューギニア-モザイク状の民族分布"国勢調査の文化人類学?人種・民族分類の比較研究(青柳真智子編)(古今書院). 399-412 (2004)
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[Publications] YAMASHITA, Shinji, Translated by Jerry Eades.: "Bali and Beyond : Explorations in the Anthropology of Tourism."Berghahn Books : New York and Oxford.. xix+175 (2003)
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[Publications] ダニエルス クリスチャン: "四川の伝統文化と生活技術"慶友社、東京. 468 (2003)
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[Publications] 松井 健: "『研究彙報』第3号〜第5号(2,003年〜2004年)"
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[Publications] 印東道子: "『オセアニアの伝統土器文化:多様性を生んだメカニズム』平成13年度〜14年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2)研究成果報告書)"平成13年度〜14年度科学研究費補助金(基盤研究(C)(2)研究成果報告書). 103 (2003)
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[Publications] 菅原和孝: "ブッシュマンとして生きる-原野で考えることばと身体-"中央公論新社. 302
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[Publications] 今村仁司: "清沢満之と哲学"岩波書店. (2004)