2006 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物のストレス応答MAPキナーゼ経路における足場タンパク質の解析
Project/Area Number |
14086205
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
善岡 克次 金沢大学, がん研究所, 教授 (60200937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 道彦 北里大学, 理学部, 講師 (90240994)
棚橋 浩 金沢大学, がん研究所, 助手 (90236654)
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Keywords | 足場タンパク質 / MAPキナーゼ / 発生・分化 / 小脳 / 遺伝子改変マウス / JNK / シグナル伝達 / カドヘリン |
Research Abstract |
哺乳類MAPキナーゼ(MAPK)経路の足場タンパク質は、シグナル伝達の特異性維持およびMAPKの時空問的制御に関わる因子と考えられいるが、詳細については不明な点が多い。我々は、自らのグループが同定した足場タンパク質JSAP1、およびそのファミリーメンバー(JSAP2)を中心に解析を進めており、今年度の研究成果は以下の通りである。 1.昨年度作出したjsap2ノックアウト(KO)マウスを解析し、JSAP2が発生過程において重要な役割を担っていることを示唆する結果を得た。昨年度作出した。 2.JSAP1ノックダウン(KD)PC12h細胞を樹立し、神経細胞への分化過程におけるJSAP1の役割について調べた。その結果、NGF処理したJSAP1 KD細胞では分化阻害や細胞接着の異常などが認められ、JSAP1はN-カドヘリンを介した細胞間相互作用の制御に関与することが示唆された。 3.発達過程および成体マウスにおけるJSAP1の発現を詳細に検討し、JNK MAPKとJSAP1 mRNAは胎仔および成体マウスにおける発現パターンが極めて類似していることを見出した。またJSAP1タンパク質は、胎仔では未分化神経細胞、および小脳の外顆粒層(EGL)で特に強く発現しており、成体マウス脳では、様々なニューロンやバーグマングリアで発現しているが、中でも小脳プルキンエ細胞で高発現していることを見出した。 4.発達期小脳におけるJSAP1タンパク質の発現解析、およびjsap1 KOマウスの解析により、JSAP1-JNKシグナル伝達系は小脳顆粒前駆細胞の増殖を負に制御することが強く示唆された。 5.jsap1 KOマウスは、生直後、呼吸不全のために死亡することが知られている。しかし、その分子メカニズムについては不明な点が多い。jsap1コンディショナルKOマウスを用いた解祈により、jsap1 KOマウスの死亡は神経系の異常に起因することが強く示唆された。 6.小脳顆粒細胞特異的なjsap1 KOマウスの作出に着手した。
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Research Products
(5 results)