2004 Fiscal Year Annual Research Report
SiGe基板単結晶の低欠陥化と歪みを制御した機能性ヘテロ構造の創製
Project/Area Number |
14102020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中嶋 一雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80311554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐美 徳隆 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20262107)
宇治原 徹 名古屋大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60312641)
宍戸 統悦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50125580)
宇田 聡 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (90361170)
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Keywords | シリコンゲルマニウム / フローティングゾーン成長法 / 溶質元素補給成長法 / 優先成長方位 / 歪み / 分子線エピタキシー |
Research Abstract |
本研究では、高い組成均一性と結晶性を備えたSiGeバルク結晶を実現し、機能性ヘテロ構造を創製するためのSiGe基板として利用し、高性能デバイスを実現できる基本物性を得ることを目的として研究を遂行している。 我々は、これまでに、組成均一化のための界面温度制御技術と、多結晶化抑制のための優先成長面選定技術の開発を行ってきた。本年度は、優先成長面の決定因子を明らかにするため、よりシンプルな系であるGe融液成長を対象とした実験と考察を行った。その結果、優先成長面は、成長条件に強く依存し、低い温度勾配・引き下げ速度の下では{111}が、高い温度勾配・引き下げ速度の下では{100}が、それぞれ優先成長面となることがわかった。これは、結晶成長の駆動力(過冷却度)が小さい場合には、表面エネルギーが成長を支配し、表面エネルギーの小さい{111}面が優先成長面となり、駆動力が大きい場合は、バルクの化学ポテンシャルが成長を支配し、成長速度の速いラフ面である{100}面が優先成長面となることとして理解できる。また、温度勾配を極端に小さくし、融液内における過冷却領域を広げた場合には、優先成長方位は、{110}-{211}となり、SiGeと同様の結果が得られた。併行して、SiGeの優先成長面である{110}Ge種結晶を用いてGe-rich組成のSiGeバルク結晶(Ge組成0.80-0.90)の成長を行い、SiGe基板を作製した。 また、SiGe結晶を原料としたフローティングゾーン成長について、長尺の均一組成SiGeを得るために要請される成長速度・原料結晶組成の設計について検討を行い、予備的な実験によりその有用性を確認した。
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Research Products
(6 results)