2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノマシニングによる光通信用可変フォトニックデバイスの研究
Project/Area Number |
14102022
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
羽根 一博 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50164893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 実 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70282100)
金森 義明 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10333858)
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Keywords | マイクロマシニング / フォトニック結晶 / マイクロアクチュエータ / フィルタ / 光スイッチ / シリコン |
Research Abstract |
本研究の目的は,マイクロアクチュエータによる可変機能を組み込んだ光通信用デバイスの研究を行うことである.具体的には,光スイッチ,減衰器,フォトニック結晶フィルタなどである. MEMSアクチュエータとフォトニック結晶の組み合わせによる超小型の光スイッチの研究を以前より続けている.今年度は平行平板の静電マイクロアクチュエータとスラブ型2次元フォトニック結晶導波路を組み合わせた光スイッチを試作し,動作を確認した.フォトニック結晶は205nmの厚さのシリコン層をもつSOIウエハを用いて製作した.格子定数は400nmである.光導波の特性を有限差分時間領域解法による電磁界解析により行い,光学系の設計を行った.中央スラブ部分を下方に移動させることで,フォトニック結晶欠陥導波路の間の光伝播を制御する方式である.解析の結果,シリコンの高い屈折率のため,中央スラブが移動しても,光の導波が中央スラブに伝わって透過しやすいことが明らかになった.両側のフォトニック結晶格子欠陥導波路の間隙変化に対する光透過特性,中央スラブへのフォトニック結晶構造を導入することによるスイッチオフ時の光伝播の抑制等を定量的に解析した.これらの結果に基づいて,構造を設計し,電子線描画装置,高速原子線エッチング,フッ化水素ドライエッチング等の運転と条件の最適化により,提案構造の試作を完成した.中央スラブに対して180Vの電圧印加により約0.5μmの変位が得られ,このとき,最も大きな透過光の変化が得られた.理論結果により実験結果の変化をよく説明でき,本研究による提案デバイスの効果を確認できた.
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Research Products
(5 results)