2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14102029
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 雅彦 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (30029160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 亮一 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (60314374)
遠藤 恭 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (50335379)
白土 優 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (70379121)
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Keywords | 情報記憶デバイス / 磁性メモリ / 磁化過程 / 磁化状態 / 反強磁性層 / 交換相互作用 / 静磁エネルギー / 磁気抵抗効果 |
Research Abstract |
新世代の情報記憶メモリであるMRAM(Magnetic Random Access Memory)の記憶容量を飛躍的に大きくするための基礎技術を確立することを目的として、サブミクロンオーダー以下の大きさの閉磁路構造を有する磁性メモリセルの作製プロセス、磁化過程および磁化状態について検討を行った。 (1)磁性メモリセルを設計どおりの形状で作製するための高精度形成プロセス技術開発をさらに進めた。電子線リソグラフィにおけるレジストの種類および厚さ、それに対応したプロセス等の最適化により、70nm程度のサイズのメモリセルを形成できるプロセスを開発した。 (2)磁性メモリセルの局所領域における磁化状態を詳細に計測するための技術として、磁場スイープ型磁気力顕微鏡を新規に開発した。これにより、10nm程度以下の局所領域における磁化反転の様子を連続的に観測できるようになった。本方法は、通常の磁気力顕微鏡と比較して、磁性プローブからの漏洩磁界による磁性体の磁化の変化を最小限に抑制することが可能である。 (3)磁化の固定に使用する反強磁性層のスピンの揺らぎについて検討を行った。Ni_<80>Fe_<20>(15nm)/Fe_<60>Mn_<40>(10nm)の積層構造を有するメモリセルについて検討したところ、メモリセルのサイズが300nm以下になると、交換バイアス磁界は急激に低下し、30 Oe程度となることがわかった。 (4)メモリセルからの情報の読み出しについて検討した。導電性プローブを用いた磁気力痕微鏡を用いて、磁界によるメモリセル1個毎の電気抵抗の変化を測定することが可能となった。これにより、配列したメモリセルの1個毎の記録状態を調べることが可能となった。
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Research Products
(17 results)