2005 Fiscal Year Annual Research Report
トーラス型非中性プラズマを用いた高速流プラズマの高ベータ平衡と安定性の実験的検証
Project/Area Number |
14102033
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 善章 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80182765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 勝 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (80360428)
小川 雄一 東京大学, 高温プラズマ研究センター, 教授 (90144170)
森川 惇二 東京大学, 大学院工学系研究科, 助手 (70192375)
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Keywords | プラズマ物理 / プラズマ流 / 高ベータプラズマ / 先進核融合 / 非線形現象 / 超音速流 / 衝撃波 / 非中性プラズマ |
Research Abstract |
Proto-RT実験装置では,内部導体の電位バイアスによってプラズマ中に超音速(マッハ数>5)の流れを安定的に駆動し,その流れ駆動に必要なエネルギー関するスケーリング則を確立した.昨年度までは13MHzの高周波誘導放電によって比較的低電離度のプラズマで実験を行ったが,本年度からは2.45GHzのマイクロ波を用いたECRで高密度,高温プラズマを生成して実験を行った.その結果,流れを駆動するトルクはイオン粘性による古典的な抵抗とバランスしていることが確かめられた.プラズマ密度はマイクロ波のカットオフ密度に達している.垂直磁場を加えてXポイントを形成する配位では,Xポイント近傍の弱磁場領域に高密度プラズマが閉じ込められおり,局所的なβ値は,静電プローブ計測による荒い評価であるが0.3を超える高い値を得ている. 超伝導コイルを磁気浮上させてプラズマ閉じ込めを行う本格的な実験装置RT-1が完成し,実験を開始した.超伝導コイルの安定な浮上に成功し,さらに8.2GHz ECRによるプラズマ生成に成功した.今後はProto-RTとRT-1の双方を用いた実験を行う予定である. 理論に関しては,流れがあるプラズマの安定性を厳密に解析するために,非エルミート系のスペクトル理論,Hamilton形式の理論と変分原理について研究をおこない,Casimir不変量と平衡の構造,安定性条件との関係を明らかにした.また,非エルミート生成作用素で記述される波についての運動論を,時間非同次な実効質量をもつ振動子の形式で表現した.
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