2004 Fiscal Year Annual Research Report
オレキシンによる摂食および睡眠・覚醒の制御機構の解明
Project/Area Number |
14104009
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
後藤 勝年 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (30012660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 武 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (60251055)
山中 章弘 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60323292)
三輪 佳宏 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70263845)
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Keywords | オレキシン / 睡眠覚醒 / トランスジェニックマウス / 破傷風毒素 / スライスパッチクランプ / GFP / 免疫染色 |
Research Abstract |
オレキシン神経細胞への入力経路を同定するために、オレキシン神経細胞特異的に逆行性トレーサーを発現する遺伝子改変マウス(orexin/TTC::GFP mice)を作成し、組織学的に〓接入力する神経細胞を同定した。逆行性トレーサーには無毒化した破傷風毒素のC末断∞と緑色蛍光タンパク質(GFP)との融合タンパク質を用い、抗GFP抗体による免疫染色によって入力する神経細胞を同定し、神経伝達物質抗体などとの二重染色によって含有伝達物質を明らかにした。その結果、オレキシン神経細胞は縫線核セロトニン作動性神経、前脳基底核のアセチルコリン作動性神経、っ索前野のGABA作動性神経から入力を受けている事が明らかになった。また、扁桃体などからも入力を受けている事が判明した。しかしながら、睡眠覚醒に重さな役割を持っているとされる青斑核ノルアドレナリン神経細胞からの〓接入力はほとんど認められなかった。オレキシン神経細胞特異的にEGFPを発現する遺伝子改変マウスを用いたオレキシン神経細胞のスライスパッチクランプによって約30%のオレキシン神経細胞がアセチルコリンによって活性化され、また全オレキシン神経細胞がセロトニン、GABAおよびノルアドレナリンによって抑制されることをぜいだした。受容体選択的作動薬、拮抗薬を用いたよ析から、それらの反応はそれぞれ、セロトニン1A受容体、GABA_AおよびGABA_B受容体、α_2受容体を介していることを明らかにした。これらの結果によりオレキシン神経細胞の調節様式が明らかになった。
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Research Products
(5 results)