2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞老化の分子機構解明及び老化を標的とした癌分子標的療法の開発
Project/Area Number |
14104014
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 聖子 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (10253527)
平川 俊夫 九州大学, 大学病院, 講師 (20218770)
小林 裕明 九州大学, 大学病院, 助手 (70260700)
浅野間 和夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30380413)
井上 貴史 九州大学, 大学病院, 医員 (70380417)
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Keywords | 細胞老化 / proline hydroxylase / NECC1 / 絨毛細胞分化 / エストロゲン受容体α / 分子標的治療 / p21CDKインヒビター / ROS |
Research Abstract |
1.子宮体癌細胞老化誘導遺伝子EGLN1の機能解析:1q41-42領域に存在し子宮体癌細胞に老化プログラムを再構築するEGLN1を単離した。EGLN1はHIF-1α蛋白を水酸化することによりVHLによるHIF-1α蛋白分解を促進する機能を有する。HIF-1α介するシグナルが老化誘導に関与することを確認するためFIH、HIF-1αsiRNA及びHIF-1阻害剤(YC-1)によるHIF-1αの機能阻害を試みた。HIF-1α阻害に伴い体癌細胞老化が誘導された。 2.絨毛癌細胞に分化プログラムを構築するNECC1/HOP遺伝子:トロホブラスト幹細胞へAd-NECC1/HOPを感染させたところRCHO-1細胞と同様に巨細胞のマーカー発現は抑制され、海綿層栄養膜細胞のマーカー発現は亢進した。このためNECC1/HOPは胎盤発生の過程で一過性に発現誘導されトロホブラスト幹細胞から海綿状栄養膜細胞への分化に関与することが示唆された。 3.細胞老化誘導に関与するER/MDM2/p53シグナロソーム:本p53安定化シグナロソームをp14^<ARF>発現消失、p53野生型遺伝子を保有する腫瘍に再構築し、癌細胞老化誘導を標的としたゲノム創薬を行った。ER機能を阻害するために低濃度MEK阻害剤+抗エストロゲン剤、MDM2蛋白発現を抑制するためにMDM2siRNA及びMithramycinを用いた。これらの手段により癌細胞にはp53安定化シグナルが再構築され癌細胞老化が誘導された。 4.細胞老化誘導に関与するp21シグナル:p21欠失変異体を用いた解析により、p21CDK結合領域に老化誘導能が存在し、ROS産生を介して癌細胞老化を誘導することが判明した。
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Research Products
(7 results)