2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14104021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斎藤 春雄 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60114485)
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Keywords | 細胞内シグナル伝達 / ストレス応答 / MAPキナーゼ / ヒト培養細胞 / 酵母 |
Research Abstract |
1)ヒトストレス応答MAPキナーゼ情報伝達経路の機能と制御機構の解明 計画に従って、ヒートMTK1 MAPKKKの活性化抑制因子の探索およびその解析を行った。LC-MS-MS(質量分析法)を用い、MTK1と結合するタンパク質として、40Sリボソームの構成因子であるRACK1を見出した。RACK1は、MTK1と特異的に結合するが、他のMAPKKKや各種MAPKK、MAPKとは結合性がなかった。MTK1におけるRACK1結合領域がMTK1の活性化因子であるGADD45との結合ドメインとほぼ一致していることから、GADD45によるMTK1活性化にRACK1が干渉すると考えられる。今後さらにこのモデルの検証を行う予定である。また、本年度には、MTK1の下流因子であるMKK3がストレス刺激により特異的にSUMO化されることを見出した。このSUMO化によるストレスMAPキナーゼ経路の制御の可能性についても検討を行いつつある。 2)酵母ストレス応答MAPキナーゼ情報伝達経路の機能と制御機構の解明 「浸透圧シグナルによるSsk2 MAPKKK活性制御の分子機構解明」が、今年度の主たる研究目標であった。Ssk2の特異的活性化因子であるSsk1分子の変異株を多数単離、解析することにより、Ssk1分子内のいくつかの機能的サブドメイン、すなわち、Ssk1の活性化因子であるYpd1との結合ドメイン、Ssk2との結合ドメイン、Ssk1-Ssk1の二量体化に関与するドメイン、Ssk1の自己脱リン酸化反応に関わるドメイン、などを見出した。これらのサブドメインのSsk2活性制御における機能を詳細に解析しつつある。
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Research Products
(1 results)