2004 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション状況下における芸術の論理と倫理
Project/Area Number |
14201005
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 一美 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (60065480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸澤 義夫 群馬県立女子大学, 文学部, 教授 (50011383)
浜下 昌宏 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (60208577)
尼ヶ崎 彬 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (70143344)
西村 清和 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50108114)
長野 順子 神戸大学, 文学部, 教授 (20172546)
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Keywords | グローバリゼーション / ローカリゼーション / 芸術 / 論理 / 倫理 / 文明の衝突 / 正統と異端 / インターナショナルとエスニック |
Research Abstract |
本年度は、研究会における研究報告を中核に据えつつ、それと並行して文化人類学などの資料の収集を幅広くおこなった。計三回開催した研究会では、一本ずつの研究が披露された。主題を列挙すると、グローバリゼーション状況下で形成されていくコピー文化のあり方(アート・ワールドとコモン・センスの観点から)、民族音楽学的視点からみた「著作権」の問題(ガーナなどの非西洋世界における伝統的音楽著作権とその変容)、『言語起源論』を中心とするルソーの音楽的言語論における「自然性」の意義である。研究会においては、昨年度までの成果をふまえた質問が活発に飛び交い、グローバリゼーション状況下における様々な事象の論理的な関連性や倫理的な意味合いが、より深く理解されるようになった。各々の研究報告と議論で明らかになりつつあるのは、グローバリゼーションの過程においては、第三世界などとの関係についての問題意識から各地域の固有性の自覚がむしろ高まっていくこと、そして、世界化の媒体そのものの社会全体における位置づけが、ときには急激に変転していくということである。 また、秋に開催したレクチャー「芸術と運動」では、アメリカを拠点に活躍する作曲家・美術家の刀根康尚氏を招聘した。メディアとテクノロジーを対象化する理論的な考察に基づいた芸術活動を繰り広げる刀根氏のレクチャー、および研究分担者の尼ヶ崎彬との対談は、ダンス/パフォーマンスとの関わりを中心に身体芸術の論理と倫理という問題の核心に迫るものであり、研究の視野がさらに拡大された。
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Research Products
(15 results)