2004 Fiscal Year Annual Research Report
コホート研究による中高年の高次脳機能及び運動機能障害に関する神経心理的研究
Project/Area Number |
14201010
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
八田 武志 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (80030469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 潤 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (70152931)
飯高 哲也 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (70324366)
唐沢 かおり 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (50249348)
長谷川 幸治 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (50208500)
吉崎 一人 愛知淑徳大学, コミュニケーション学部, 教授 (80220614)
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Keywords | 加齢と認知機能 / 前頭葉機能検査 / コホート研究 / 注意機能 / 記憶機能 / 言語流暢性 / 利き手 / 利き足 |
Research Abstract |
名古屋大学医学部、藤田保健衛生大学との合同検診チームを構成して平成16年8月19日から22日までの期間、コホート研究の対象地である北海道八雲町に於ける住民検診に認知心理学班として参加し、予定した認知検査を実施した。本年度の住民の受診者は990名であった。 まず、加齢に伴う認知機能を評価する簡易検査に使用する項目の再検討を行った。また、簡易認知検査として使用されるMMSEとこれまでに収集した認知機能検査との関連を検討する目的で、(1)暗算問題、(2)図形模写、(3)Stroop検査、(4)3段階命令検査の項目の追加を行った。これらの検討から集団検診形式での認知検査バッテリを提唱し、名大方式として学術雑誌に公開した。また、自己肯定感、人間関係、余暇活動実態、常識検査などに関する質問票調査も実施した。受診者のうち、認知班の検査をすべて行ったのは435名であった。質問票調査については737名の資料を得た。 住民検診時に収集した検査結果の集計分析を行うと共に、整形外科班で収集された検査や内科検診班が収集した検査(質問票)と認知心理学班が収集した資料の突き合わせを行い、筋運動機能や生活習慣と認知機能検査結果との関係を検討する試みに着手した。主に検討したのは、(1)飲酒、喫煙習慣、運動習慣などと前頭葉機能との関連、(2)認知機能を検討する集団検診の検査バッテリのあり方、(3)言語流暢性検査の標準化、(4)記憶および注意検査の標準化、などである。 痴呆スクリーニング検査のMMSEの妥当性検討を実施する予定でいる。 これらの成果は、国内外の学術誌に掲載した他、複数の論文を準備中であり、質問票調査についての結果についても整理を行っているところである。高次脳機能障害学会、日本神経心理学会、日本心理学会、日本認知心理学会、認知科学会、日本教育心理学会などで発表したり、シンポジウムで話題提供した。また3つの国際学会でも発表を行った。
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Research Products
(6 results)