2002 Fiscal Year Annual Research Report
ジェットとクォーコニウムをプローブとした高温・高密度状態の研究
Project/Area Number |
14204021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜垣 秀樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (90114610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉立 徹 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80144806)
三明 康郎 筑波大学, 物理学系, 教授 (10157422)
小沢 恭一郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20323496)
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Keywords | ハドロン多体系 / QCD物質 / 閉じ込めの開放 / クォーク・グルーオン・プラズマ / 高エネルギー重イオン衝突 / RHIC / LHC / カイラル対称性 |
Research Abstract |
本研究は、ジェットのエネルギー損失、及びクォーコニウムの収量、二つのプローブを用いて、高エネルギー原子核衝突により実現される高温高密度状態を調べることを目的とする。 そのため、米国ブルックヘブン国立研究所(BNL)のRHIC加速器のPHENIX実験において、浜垣、小澤(データ収集)、三明(データの解析)、Zajc(実験の総括)を中心に、日本グループが総出で実験研究を遂行している。今年度は、重陽子+金衝突をおこない、金+金衝突との比較データを得つつある。また、PHENIX実験の解析に使用のため、ディスクアレイ装置等を購入し、解析環境の強化を図り、データ解析を開始した。 本研究のもうひとつの柱は、次世代LHC加速器での物理に向けての準備であるが、浜垣と、Schukraft(LHC検出器総括)、Stachel(電子識別装置総括)、杉立(シミュレーションと電子識別装置テスト)、小澤(読みだし回路開発)を中心に研究を進めた。 物理学会(秋)のシンポジウム、及び研究会を開催し、物理の再確認作業を行なった。得られた認識を基に、電子同定装置の必要性能、仕様を明らかにし、装置及びその読み出し回路系の開発のための基礎的な準備を開始した。ガス検出器のテストの為、使用ガスの性質を調べるための酸素濃度計、水分計を購入し、テストデータ収集のためのVMEシステムを構築するなどして、テストベンチを整備した。また、読みだし回路系の各部品の検討を行った。 さらに、CERN-PSにおいて検出器プロトタイプのテスト実験を行い、現在その結果を解析中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Adcox, H.Hamagaki他: "Transverse-Mass dependence of Two-Pion Correlations for Au+Au collisions at sqrt(s_NN)=130GeV"Phys.Rev.Lett.. 88. 192302 (2002)
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[Publications] K.Adcox, H.Hamagaki他: "Measurement of Single Electrons and Implications for Charm Production in Au+Au Collisions at sqrt(s_NN)=130GeV"Phys.Rev.Lett.. 88. 192303 (2002)
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[Publications] K.Adcox, H.Hamagaki他: "Centrality dependence of π+/-, K+/-, p and pbar production from sqrt(s_NN)=130GeV Au+Au collisions at RHIC"Phys.Rev.Lett.. 88. 242301 (2002)
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[Publications] K.Adcox, H.Hamagaki他: "Event-by event fluctuations in mean p_T and mean e_T in sqrt(s_NN)=130GeV Au+Au Collisions"Phys.Rev.C. 66. 024901 (2002)
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[Publications] K.Adcox, H.Hamagaki他: "Net Charge Fluctuations in Au+Au Interactions at sqrt(s_NN)=130GeV"Phys.Rev.Lett.. 89. 082301 (2002)
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[Publications] K.Adcox, H.Hamagaki他: "Measurement of the Λ and Λ^^bar particles in Au+Au Collisions at sqrt(s_NN)=130GeV"Phys.Rev.Lett.. 89. 092302 (2002)