2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14204042
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
入舩 徹男 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 教授 (80193704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 宣正 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 学振特別研究員PD
山崎 大輔 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 助手 (90346693)
井上 徹 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 助教授 (00291500)
肥後 祐司 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 学振特別研究員DC
阪本 志津枝 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 研究機関研究員
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Keywords | 超高圧実験 / 弾性波速度 / 放射光実験 / マントル遷移層 / 焼結体 / X線その場観察 / 高圧相 |
Research Abstract |
本研究は、マントル遷移層に対応する圧力条件のもとでの、マントル鉱物高圧相の弾性波速度と放射光X線回折の同時測定技術の開発を主要な目的としている。この目的を達成するために本年度は特に以下の2点について重点的な研究をおこなった。第1にマントル遷移層で重要な役割を果たすと考えられる(Mg, Fe)2SiO4スピネルと、現実のマントルの組成に近いメージャライトざくろ石の高温高圧下での合成および焼結実験をおこなった。この結果、前者のスピネルについては良質の焼結体を得ることに成功したが、メージャライトは十分なサイズの良質の焼結体を得るには至っていない。しかし、後者についてもその正確な安定温度圧力領域を特定するとともに、良質の焼結体が得られる条件もほぼ明らかになった。第2に前者のスピネル焼結体試料について、ニューヨーク州立大の協力のもと高圧下での弾性波速度を測定し、特にFeの影響について新しい実験結果を得た。この結果は2002年12月のアメリカ地球物理連合の秋期総会において発表された。一方で愛媛大学地球深部研において弾性波速度測定用システムの立ち上げや、実験に必要な治具類の製作をおこない、常圧下での測定を可能にした。また、ガス圧下での高圧合成試料の弾性波速度測定もめざし、2mm程度の試料についての測定が可能な技術開発をおこなった。さらに弾性波速度とX線その場観察の同時測定をおこなうことをめざし、放射光実験用の新しい高圧セルの開発に着手した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Irifune, A.Kurio, S.Sakamoto, T.Inoue, H.Sumiya: "Ultrahard potycrystalline diamond from graphite"Nature. 421. 599-600 (2003)
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[Publications] T.Irifune, H.Naka, T.Sanehira, T.Inoue, K.Funakoshi: "In situ X-ray observations of phase transitions in MgAl_2O_4 spinel to 40GPa using multianvil apparatus with sintered diamond anvils"Phys. Chem. Minerals. 29. 645-654 (2002)
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[Publications] T.Irifune: "Application of synchrotron radiation and Kawai-type apparatus to various studies in high-pressure mineral physics"Min. Mag.. 66. 769-790 (2002)