2003 Fiscal Year Annual Research Report

モンスーンアジアにおける地表面変化と気侯・水循環変動-統合的国際共同研究-

Research Project

Project/Area Number	14204044
Research Institution	Nagoya University
Principal Investigator	安成哲三名古屋大学, 地球水環境研究センター, 教授 (80115956)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	中村健治名古屋大学, 地球水環境研究センター, 教授 (20262917) 小池俊雄東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30178173) 木村富士男筑波大学, 地球科学系, 教授 (10225055) 松本淳東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80165894) 大畑哲夫北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (90152230)
Keywords	アジアモンスーン / 大気陸面相互作用 / GAME / 気候モデル / 地表面改変 / ユーラシア大陸 / チベット高原 / 梅雨前線
Research Abstract	今年度は、GAMEの再解析データなどにより、熱帯モンスーンアジア地域を中心とする水循環の変化を明らかにした。モンスーンの熱源域のひとつであるチベット高原では、植生状態により、熱・水収支の季節変化過程が大きく異なることが、2年間の地上観測データから明らかにされた。また、TRMM-PRの高解像の衛星観測データの解析により、モンスーンの熱源域である西部熱帯太平洋から東南アジアにおける降水量の日変化変動の時空間特性を明らかにし、地表面状態との関連を議論するに至った。モデルによる研究では、領域大気モデルにより、インドシナ半島やスマトラ地域に顕著な対流活動の日変化特性と海陸分布、地表面状態、地形との関連に、新しい知見が得られた。東アジアでは、陸面の乾湿状態が梅雨前線のメソシステムの発達に密接に関与していることが、データ解析とモデルにより示された。大気大循環モデルでの研究では、チベット高原と植生分布の有無が、アジアモンスーンの成立にどの程度寄与しているかについて、予備的な実験を行った。これらの研究結果を議論、検討するために、11月タイ国・コンケンにおいてGAME国際科学パネル会議を開催し、国内外の研究分担者、協力者31名が参加した。同会議に引き続いて、タイ学術会議と共同開催した「アジアモンスーン気候システムと社会との相互作用に関する国際シンポジウム」には、33名が参加、研究発表をおこなった。2月初めにはモンスーンシステム研究国内研究集会を開催し、35名が参加、研究成果を発表した。また、同月末にハワイ大学で行われた「アジアモンスーン国際シンポジウム」(GAME国際科学パネルも共催)に5名が出席し、今年度の研究結果について発表を行った。

Research Products

(7 results)

All Other

All Publications (7 results)

[Publications] Fukutomi, Y.et al.: "Role of storm track activity in the interannual seesaw of summer precipitation over northern Eurasia"J.Geophysical Research. 109. D02109 (2004)
[Publications] Abe, M.et al.: "An evolution of the Asian summer monsoon associated with mountain uplift -simulation with the MRI atmosphere-ocean coupled GCM-"J.Meteor.Soc.Japan. 81. 909-933 (2003)
[Publications] Saito, K., et al.: "Changes in the sub-decadal covariability between Northern Hemisphere snow cover and the general circulation of the atmosphere"Int.J.Climatology. (in press). (2004)
[Publications] 山田朋人他: "地球温暖化に伴うアジアにおける降水量の年々変動の変化"水工学論文集. 47. 97-102 (2003)
[Publications] Dairaku, K., et al.: "Rainfall amount, intensityu, duration and frequency relationships in a mountainous region in Southeast Asia"J.Hydrometeo.. 5(in press). (2004)
[Publications] Hamada, S., et al.: "Hydrometeorological behaviour of pine and larch forests in eastern Siberia"Hrdro.Proc.. 18. 23-39 (2004)
[Publications] 安成哲三: "気象研究ノート「モンスーン研究の最前線」第3章大気陸面相後作用とモンスーン"日本気象学会. 99-114 (2003)

2003 Fiscal Year Annual Research Report

モンスーンアジアにおける地表面変化と気侯・水循環変動-統合的国際共同研究-

Principal Investigator

安成 哲三 名古屋大学, 地球水環境研究センター, 教授 (80115956)

Research Products

[Publications] Fukutomi, Y.et al.: "Role of storm track activity in the interannual seesaw of summer precipitation over northern Eurasia"J.Geophysical Research. 109. D02109 (2004)

[Publications] Abe, M.et al.: "An evolution of the Asian summer monsoon associated with mountain uplift -simulation with the MRI atmosphere-ocean coupled GCM-"J.Meteor.Soc.Japan. 81. 909-933 (2003)

[Publications] Saito, K., et al.: "Changes in the sub-decadal covariability between Northern Hemisphere snow cover and the general circulation of the atmosphere"Int.J.Climatology. (in press). (2004)

[Publications] 山田 朋人 他: "地球温暖化に伴うアジアにおける降水量の年々変動の変化"水工学論文集. 47. 97-102 (2003)

[Publications] Dairaku, K., et al.: "Rainfall amount, intensityu, duration and frequency relationships in a mountainous region in Southeast Asia"J.Hydrometeo.. 5(in press). (2004)

[Publications] Hamada, S., et al.: "Hydrometeorological behaviour of pine and larch forests in eastern Siberia"Hrdro.Proc.. 18. 23-39 (2004)

[Publications] 安成 哲三: "気象研究ノート「モンスーン研究の最前線」第3章大気陸面相後作用とモンスーン"日本気象学会. 99-114 (2003)

安成哲三名古屋大学, 地球水環境研究センター, 教授 (80115956)

[Publications] 山田朋人他: "地球温暖化に伴うアジアにおける降水量の年々変動の変化"水工学論文集. 47. 97-102 (2003)

[Publications] 安成哲三: "気象研究ノート「モンスーン研究の最前線」第3章大気陸面相後作用とモンスーン"日本気象学会. 99-114 (2003)